梗 概
惑星探査船イオノモスの顛末
その部屋には目覚めたばかりの五人の男女がいる。
彼らは予定外の場所に連れてこられたと会話している。驚き戸惑い恐怖を感じているようだ。その中の一人の男が「異常がないか点検・調査をするように」と言う。彼がリーダーらしい。四名は足早にその部屋を出ていく。
目覚めてから30分経過。ここは貨物室らしい。薄暗い広い部屋にコンテナが十数個並んでいる。先ほどの部屋にいた一人の男がコンテナを点検している。あるコンテナの前に来ると彼は驚きの表情を浮かべる。そして、通信機のようなものを手にして「ハヤセ船長、コンテナの一つが破壊されています。採取した岩石は灰白色の湿った塊のようなものに変化して、あ、動いてる」「今行く。それに、近づくな」しかし、彼はもう近づいている。突然、その塊の表面から細管状組織が飛び出して彼の腕をつかんだ。二人の男が駆けつけてくる。一人が手にメスを持ち彼の腕に絡みつく細管状組織を切り落とす。男は医師か? 彼の腕の皮膚は白く硬くなっているようだ。
目覚めてから60分経過。ここは機関室のようだ。一人の男が点検・調査をしている。そして、彼もまた驚きの表情で通信機に向かって「ハヤセ船長、トガワです。機関室の配管にもマナベが襲われた灰白質の生命体のような物がびっしりと付着しています」「絶対に近づくな。ブリッジに戻ってきてくれ」
目覚めてから75分経過。五人は最初の部屋にいる。ここがブリッジのようだ。「地球への高出力の救難通信の影響で船の進路がさらに乱れます」と一人の女が言う。彼女はずっと通信室で地球への通信を続けていた。
「採取した試料の一つが休眠から覚醒。鉱物と生物の中間にある休眠型の地殻寄生生物だ。こいつは水分や熱のある場所へ広がり、岩も機械も人の体も区別せず寄生して増殖する。こんな話は聞いてなかった」と医師らしい男が言う。
「それが自動航行系へ侵入して船は進路を逸らされている」とリーダーの男が言う。
彼らの名前を会話内容から確認。早瀬船長・戸川機関士・真鍋地質調査員・久世医師・戸田通信技師、以上の五名。
目覚めてから90分経過。戸川は機関部に増殖した生命体の焼却処理を試みるが失敗して死亡。小田は地球への警告通信中に気道内に侵入した細管状組織で窒息死。真鍋は腕から全身へ鉱物化が進行して死亡。久世も真鍋の治療中に汚染されて死亡。
目覚めてから125分経過。ブリッジ後部隔壁が裂けて死んだ四人の外形を不完全に取り込んだ灰白色の生命体が侵入。ブリッジに一人でいる早瀬に襲い掛かる。早瀬の死亡を確認。船内の呼吸、熱、湿度変動、高出力負荷がなくなり生命体の動きは停止した。
目覚めてから4320時間経過。探査船イオノモスは無人のまま自動航行により地球に帰還する。
以上が本船が無人で帰還するようになった顛末の概要です。乗組員たちの詳細な会話、及び映像は、別保存の報告書完全版を参照してください。
文字数:1200
内容に関するアピール
語り手は惑星探査船イオノモスに搭載されている記録AIです。このAIは、船内での乗組員の行動や会話を、見て聞いて記録保存するだけの第三者的存在です。乗組員たちのコールドスリープ覚醒と同時に起動するので、初めのうちは乗組員たちの名前や船内の様子も分かりません。乗組員たちの会話を聞いて学習していきます。乗組員たちは、この記録AIの存在を知りません。この記録AIを仕組んだのは、惑星探査船を運営している会社の上層部。イオノモスが採取した地殻寄生生物が人類にどんな影響を及ぼすか、利用できるのかを調査するのが目的。イオノモスの乗組員たちは実験対象にされたんです。実作の報告書完全版では、そのことが分かるように書きたいと思います。今回もChatGPT5.4を壁打ち相手にして考えました。
文字数:338




