マコトくんのお別れ

印刷

梗 概

マコトくんのお別れ

大人たちは皆、インプラントを身に着け、光る目を持ち生きていた。そんな中、ただ一人、生身の少年マコトくんは、112歳で亡くなった祖父の葬儀に参列する。

棺の中の祖父の顔に違和感を覚えながらも、マコトくんは自分の好きな色である黄色い花を供え、祖父を火葬へと送り出す。周囲の大人たちは泣かず、ただ目を青く光らせて見守るだけであった。自分だけが涙を流していることに戸惑いと恥ずかしさを感じる。どうして大人たちは泣かないのか。

火葬場での待ち時間、マコトくんはつるっぱげの葬儀屋のおじさんと出会う。おじさんは優しい目をしており、唯一マコトくんと同じ色の目をしていた。マコトくんは涙を流さない大人たちについて尋ねるが、おじさんは困った顔をするだけで答えてくれない。

通夜、葬儀でお坊さんの読経が響く中、大人たちは青い目を光らせているだけだった。マコトくんは、祖父とのことを思い出し、何度も涙を流していた。やがて納骨が終わるころには、マコトくんの悲しみは少し薄れ、代わりに空腹を感じる。

会食の席で、大人たちは青いゼリーや吸引機で栄養を摂取するだけだが、マコトくんは豪華な食事を味わう。そんな中でマコトくんは、自分もいつか大人のように光る目になり、涙や空腹を失うのかと考える。それは学校でとてもいいことだと聞いていたが、マコトくんはなんとなくそれが嫌だった。

帰り際、マコトくんはまた葬儀屋のおじさんに会う。つるっぱげおじさんは微笑み、同じ色の目でマコトくんを送ってくれた。おじさんはどうして、光る目にならなかったのか。

マコトくんは、光る目にならないのもいいかもしれないと思う一方、でもおじさんみたいにつるっぱげになるのは嫌だなと思い、大人たちの後をついて行った。

文字数:720

内容に関するアピール

最近、はじめて身内の葬式に出ました。

骨を拾う中で、ボルトなどが残っており、こんな形で残るんだなと思って、将来、義手やら何やら付けた人はどんな感じで火葬されるのかなと思い、今回の梗概作成しました。

文字数:97

課題提出者一覧