梗 概
レス・アローン
近未来の「遷都分都の絡んだストーリー」です。
暮れのある日の昼下がり、総理がネットで呟いた。「昨晩、夢を見ました。夢の中で私は、首都機能の移転を真剣に考えているのです。そうだ、遷都しよう! 今こそ東京一極集中に風穴を開けようではないか! といった具合です。国民の皆さん、この夢、いかが思われますでしょう? 単なる夢だったのでしょうか。それとも……」
総理の呟きは、世間を少々ざわつかせた。そして、その晩に行われた京都賀野川大学ヘンリー・ゼミの忘年会でも、各人が各々の夢や希望について、或いは不安等について様々にトークされた。もちろん、遷都について語る者もいた。忘年会も終わった午前0時過ぎ。ゼミでも仲の良かった3人が、寒空深夜の賀野川畔であらためて夜語りをする。
A男は、遷都に大きく希望を抱き、ホームレスとなって日本国内を自由に縦横無尽に駆け巡り、まだ見ぬチャンスを掴むのだという。
B男は、農林水産省に入省し国家公務員として、特に農業の立場から日本を大きく変えたいという。
C子は、海外に出てみたいという。これまでのA、Bとの三角関係を清算し、学生というモラトリアムとも決別し、自立した大人の女を目指すのだという。
3人はこれまで、三角関係にありながら微妙なバランスを保ち、互いに交錯してきた間柄だ。しかし、この日以降、次第に離れ離れとなり、交錯のない間柄に分化分裂していく未来予想図を、好む好まざるの立場で各々に思い浮かべ、そして別れを決した。別れに当たり3人は10年後にまた京都で再会することを約束する。更に、まず1年後にこの場所で再会することを約束した。
以降、3人それぞれが、それぞれの場所で、それぞれの局面で奮闘する。A男は自由に国内を徘徊する間に初老の男と出会い、行動を共にする。初老男は不思議な力を持っているのか、子供らを洗脳し始めた。そして、A男は彼からその力を伝授されるが、使いこなせない。B男は、地方で農林水産業の現実を直視。地道に工夫検討を重ねて地域地元に溶け込み、地域貢献を目指していくが、立ちはだかる壁は大きい。C子は、交際していた青年実業家に付き添って宇宙旅行に出るが遭難。交際相手は宇宙に消え、C子は地球に不時着するも消息不明となった。
約束の1年後、賀野川畔に現れたのはB男のみ。他の2人は消息不明であった。世間では遷都への機運が徐々に高まり、各地で遷都先争奪の動きが現出して少々活性化の様相を呈していた。争奪の動きの中には危険なケースもあり、その動きには実はA男が関わっていた。国内各地が活性化するなか、国外の状況は切迫していた。中東で戦争勃発の危機が秒読みとなり、世界に暗雲が立ち込める中、C子が中東のクイーンとして登場する。彼女は、宇宙に消えた交際相手の魂に促されるように振舞うのであった。
文字数:1165
内容に関するアピール
第2課題で書こうとして取りやめた実作「遷都分都の絡んだストーリー」を今回書こうと予定しています。
私は、最終課題が「4万字」と気づくのが遅く、更にその執筆期間も普段の1ヶ月プラス少々しかないと判明したので、最終課題への対峙は半ばあきらめ、途方に暮れていました。しかしその後、前回の「第7課題=終末」、今回の「第8課題=魔法」に食らいつけば、何とかなるかも、という考えに至り、俄然、勇気が湧いてきた所です。
前述の両課題の実作を、簡略または序の形で書き進め、どちらかを拡大、又は両方を融合して拡大した実作で最終課題に臨もう(目標=できれば2万字以上)と、今は考えています。よろしくお願いいたします。
文字数:299



