引っ越し作業はパパっと、早く仕事を始めよう

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梗 概

引っ越し作業はパパっと、早く仕事を始めよう

段ボールが積みあがったオフィス。バラバラと出社してくる社員たち。段ボールの梱包の荷解きが始まる。「私の段ボールが足りないんだけど」「白井君、共有スペースの担当でしょ、先にそこからやってよ」「午前中までに仕事始められるようにしてよ。急いで」みな、段ボールを開き、書類や文具、PC、器具類など、所定の場所に置く者、空になった段ボールや梱包材を片づける者。「あれ、社長をだれか見なかった?」「私見てない」「僕も見てませんね」「今日、外出じゃなかったっけ?」社員たちは、社長の不在に気づき始める。段ボールからは、オフィス用品にまざって、高級時計、高級カバン、洋服、ジーンズ、スニーカー、トレーディングカードなども梱包を解かれて、並べられた。

視界を遮るように積まれていた段ボールの山が片付き始めると、社員たちは新たな違和感を感じ始めた。知らない女性がいる。引っ越し作業に加わらず、ぽつんと椅子に座る一人の女性。大きなマスクで表情が見えない。あれは誰?

引っ越し作業を続けながらも、見知らぬ女性の存在が気になるが、話しかけるきっかけがなく時間が過ぎる。

社員たちはスマートフォンで連絡を確認するふりをしながら、会話を始める。「あれ?誰?」「社長が呼んだんじゃない?」「愛人とかw」「おいおい」「誰か聞いている?導入の担当って誰だろう」…「もしかして間違えて、うちのオフィスに来ちゃってるんじゃない?」「だったらやばくない、製品見られちゃってるよ」

彼らは、フェイク製品をそれらしく偽装する表向きはノベルティ制作会社なのだ。

社員たちは、彼女が社長が派遣した仕事ぶりを監視する監視員だろうと考え、フェイク製品のイミテーション業務に真剣に打ち込みだす。これ見よがしに、やっていますよ感を出す。

「そろそろ社長が帰ってきて、「お前たちの働きぶりを見てたぞ」なんて、言い出すぞ」。が、一向に社長は帰らない。

社員たちは、彼女は監視員ではなく、監視員になりすました当局の取締官なのではないかと考えを改める。

「おい、めちゃやばいじゃん。全部白状しちゃった」「あの女を消せないかな」「おいおい、それは無理よ」「血とかやだし」「うーん、ごまかすしかない」

社員たちは、逆に私たちはイミテーションを暴くための調査会社であるとふるまいだす。

「あの工場からこういう証拠が見つかった」「どこどこの手口は」「これはあのブランドへの報告書にまとめて」という具合。

しかし、精神的にも肉体的にも限界を迎えた社員の一人が、泣きながら彼女の前に膝をつき、「私が全部やりました!印刷屋の手配も、ロゴの偽造も!」と叫んで土下座する。 

静まり返るオフィス。女性がようやく、ゆっくりと大きなマスクを外す。その口元から漏れたのは、疲れ切った、声だった。 「……あの、すみません。上の階の心療内科の予約を待ってるんですけど、ここで待てって言われて。」

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内容に関するアピール

組織や集団をまとめるリーダーが不在だと何が起きるか?を考え、リーダーを待つうちに、社員たちが忖度をして愚かなふるまいをしてしまう様を、

会話を通してコメディとして描きたいと考えました。

オフィスの引っ越しで1日放置された新入社員は実際にあったエピソードで、段ボールが減ってきて昼過ぎぐらいに、「あの人誰????」と

みんなが騒ぎ出したのですが、その女性を入社させた部長は1日不在。みんなが忖度したり、噂話で盛り上がったという経験をもとにしています。

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課題提出者一覧