梗 概
非対称惑星
探索者シシーが訪れた惑星は、上と下にわかれていた。上部は、食事を取らず、活動することをやめた生物が、下部には地球という惑星と似た食文化に依った生物が繁栄していた。
シシーは探索者として、上部と下部を観察・その生活を体験することにした。上部はシシーに食事の非合理とそれを廃絶した生活がいかに素晴らしいかを教えてくれた。下部は、食事がもたらす豊かさと労働の素晴らしさを伝えた。
まったく違うように見える二つの生活の両方が、赤く燃える恒星によって支えられ、それを信仰していることで秩序を保っていることを知る。上下の生態を調べ尽くしたシシーは、太陽を消し去って、生態がどのように変化するのかを実験することにした。上部は光から摂取して常に満たされた状態を奪われ、飢えに苦しみ生産はじめた。下部は食物摂取を切り詰めるために、食事から遠ざかり活動を抑制した。
上部と下部の生態が非対称に入れ替わったのを見届けると、シシーは惑星を後にした。
文字数:413
内容に関するアピール
シシーにとって新しい惑星と生態が、惑星の住人にとって恒星の消えた世界が未知との遭遇です。
文字数:45