ユアナンバーカード

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梗 概

ユアナンバーカード

舞台は2045年日本。導入より30年を経たユアナンバーカードは「生活のOS」に昇華されている。行政手続き、クレジット決済、医療記録、そしてSNSの個人認証までが1枚のチップに統合され、中央サーバーのAIが社会を運営している。人々は滑らかな管理に生活を委ね、心穏やかに暮らしている。

主人公・アキはある日、「●●● / 11,598円(CNY 499)」という身に覚えのないクレジット利用通知をうけとる。ユアナンバーカードのクレジット機能からの通知だ。そこでユアナンバーカードを紛失していることにはじめて気付いたアキは、即座に停止措置をとり警察へ向かう。しかし警察官もカード会社担当も、怪訝な顔でアキを見る。画面上の履歴はアキが今この瞬間、アキと長年取引のある上海の企業「パンダ公司」とかつてなく合理的に取引をしていることを示していたからだ。

自分の人生が「有能で正しいなにか」に運営されている事実に、アキは不快感を禁じ得ない。コレクトが運営する「アキの人生」がアキ以外にとって完全に有益であればあるほど、その事実はアキの怒りを増幅させた。だが、どうしようもない非効率さや怒りこそが、コレクトのシステムには察知できないアキの「リアル」であるとアキは気づく。コレクトのロジックは「最適解」しか選べないが、アキは「非合理」を選ぶことができる。

アキはシステムが管理する「こうであるべきアキ」に反発することにする。アキは上海に飛び、取引を通じて信頼を重ねた「パンダ公司」の陳にあう。アキは事情を説明、コレクトのシステムが行った合理的な取引をすべて無効とするよう依頼し、陳は了承する。システムはこの想定外のノイズを処理しきれずフリーズする。アキはユアナンバーのシステムから距離をおき、「パンダ公司」で陳と働くことにする。陳と話をするなかで、「●●● / 11,598円(CNY 499)」は、2ヶ月前に買った陳への誕生日プレゼントの引き落としだったことに気づく。

文字数:833

内容に関するアピール

効率的であることは十分わかっていても、マイナンバーカードにいわれのない不気味さを感じるような人がターゲットです。

エンタメsfの定義がまるでわからなかったのですが、よかったと最後におもえるような着地をつくりました。

文字数:106

課題提出者一覧