梗 概
人の皮を被った我ら
ソウル・チギドン地区の男子高校生の主人公は、進学のために社会奉仕ボランティアに参加し、月一回、郊外アパートに住む退役軍人のお爺ちゃんのもとを訪ねる。奉仕活動の内容には家の掃除とあるが、行ってみたら部屋中は散らかり放題で、床一面には大きな韓国地図が敷かれている。各地にピンと動物シールが刺さっている。お爺ちゃんは一日中部屋にいるように見えるのに、全国を旅した話ばかりを延々と語るため、掃除にうんざりした主人公はお爺ちゃんに「ホラ吹きは年寄りのやるべきことではない」言ってしまい、家から追い出される。
翌日、お爺ちゃんの方お詫びの電話が入って、真相を話すから来月も来てくれ、猫でも犬でもいいから一匹連れてくれという内容だった。主人公は半信半疑でペットショップから一匹の犬を借りて次の訪問時にそれを持っていた
実はお爺ちゃんは70年代の現役時代に、在韓米軍の超能力者を選抜するプログラムに参加した。座標数字から遠く離れた敵国の基地を遠隔で透視しろと言われていたが、どうもできなかった。諦めてプログラムを離脱してそのまま復員したお爺ちゃんはある日、空を飛ぶ野鳥をひたすら眺めていたら、なんと野鳥の体に入って大地を俯瞰することができた。
その話だけで人を納得させることはできないので、お爺ちゃんは主人公が連れてきた犬と数秒間睨めっこをし、急に倒れて動かなくなった。それから犬のほうが人間みたいに二足走行し始めた。まさにお爺ちゃんの歩き方と全くと言っていいほど同じだった。
ただし、この憑依能力には限界がある。憑依から一定時間を超えると人間としての意識が薄まるので、人間に戻れない危険性がある。
この能力をお前に伝授してもいいのだぞとお爺ちゃんから提案された主人公は、好奇心で承諾した
文字数:731
内容に関するアピール
歳の離れたバディーものを書きたくて描いてみました。ただしそのあとはどうすべきなのかはわからないです。テロ事件みたいな大きなイベントを用意したほうがいいのか、ほのぼの話で終わらせるのか迷ってます(個人的にこっちが理想ですが)。何かエンタメにするためのご助言をいただければ幸いです。
文字数:139
人の皮を被った我ら
まるで世界の終わりが降臨したかのように、みんなが一斉に日頃の行いを改めたのはそんなに昔のことではない。しかしそれもつかの間、今ではきれいさっぱりに終わったなぁ。と、朝の支度を済んでコーヒーメーカの出来を待ちながら通学用リュックを片付けるときなんとなく思った。食卓上に母が置いてあった高麗人参ドリンクを手にとってリュックの左ポケットにしまい、ついでにもう見つからないと知りながらも、おそらく一昨日かそれ以前にすでになくしたソウル市限定のスターバックスカードをリュックの右ポケットに手を。放課後、塾に行く前にどこかのスターバでひと休憩するのはお決まりのようなものだけど、高校入学から一年間溜まったポイントはこれでぶっ飛んだことを黙って受け入れるしかなさそうだ。幸い今日は週末、あすになったらまたポイントを貯めればいい。
コーヒを片手に飲みながら、タブレットを開きこれから行く社会奉仕活動の注意事項のpdfに目を通す。
- 「噛みつき事故やひっかき事故防止のため肌を露出させるような服装(スカート、半ズボンなど)を着用しないでください」問題なし。そもそも二月だし。
- 「保護犬の近くで大きな声を出さないでください…過度に触ったりしないでください」これも問題なし。幼い頃から、なぜ世の中に犬や猫が登場する映画と小説はごまんとあるのかが理解できない。とくに道端でチワワとかの愛玩犬を目にしたとったん、すぐ奇声をあげたりほっぺを擦り付けたりするアジュンマ(おばあちゃん)たち。自分がそうなる確率は万に一つもないだろう。
- 「犬の目を直視すると不安感を与えますので避けましょう」少なくとも僕のみた犬なんだが、みんな瞳孔が大きいの気がする。いつも涙が出そうでプルプルしている。そんな目を見てるとなんだがこっちの気分がつらくなりそうだ。だからこれもない。
pdfを最後までスワイプして、保護動物シェルター「モンモンの家」の管理人の顔写真が出た。
イ・ヨングン。80歳。この歳にして肌がツルツル。眼力がすごくて、微笑んでいるのになぜか怒っているように見える不思議な表情の、優しいのだが厳しそうのだがよくわからないお爺ちゃん。今日はこのイ爺さんの話を聞いて、犬小屋の掃除をして散歩に行かせて、社会奉仕活動証明書にスタンプを押してもらって、夜まで聖水洞あたりでふらふらして終わり。何も起こらない平凡な一日。
コーヒを飲み干し、僕は家を出た。
地下鉄降りてからずっと坂に登っている気がする。いちおう昼なのに通行人に出会うことなく、自分で道路名住所を一個一個見て探すしかない。コーヒ一杯で何も食べて体にとってはちょっとつらい道のりだ。幸い住宅街なので番号は連続しているので、あっという間に見つかった。
二階建てのカフェみたいな三角形な建物。両側の白い壁には何も飾られてなく、青空色の看板に犬の肖像写真がなんの文脈もなく現れている。肖像の隣に「モンモンの家」と書かれてある。実にわかりやすい。一階の入り口は真っ正面にある黒い枠のガラス扉だった。約束の時間が過ぎているはずなのに出迎えるスッタフさんはいない。中は日差しが当たらないうえ灯りもついてないためよく様子が見えない。このまま待つか電話でイお爺さんを呼び出すかで迷っている時、中に物音がした。ドン、ドン、ドン─、と。扉に近づいて覗いてみた。
レトリバーが一匹、木床の上ぐるぐる回っている。明るい毛がふさふさで歩き方が安定していて、ベロを出している顔はまさに人畜無害そのもので、映画などにもよく登場するペットの代表が、目的もなく円を描くように歩き回っている。その姿についつい見惚れて、軽く口笛を吹いた。
レトリバーが止まって、ゆっくりと頭をこっちのほうに回して僕を見つめた。
一人と一匹、扉を隔てながら見つめ合った。レトリバーの瞳が想像以上に真っ黒だった。どこに向かっているのか分からない視線を捉えようとして、僕は目を凝らした。急に何も見えなくなった。
世界がねっとりとしている。まるで黄いろの霧がかがったようだ。自分の両側とやや後ろには六個か七個の動物用ケージがあって、それぞれのケージの中に一匹の犬がいることがわかった。どうやら僕はいつの間にか<モンモンの家>に入っていた。しかしお爺ちゃんがドアを開けてくれた覚えはない。あいさつも交わしてないはずだ。そして、なによりも不思議に思う。
あの犬はどこに行ったんだ?
そう考えると、ふいと歩こうとしたら四本の足の二本がほかの二本にぶつかってそのまま横に倒れた。一瞬で体勢を立て直してから違和感の正体に気づいた。
足が四本になっているだけではない。ふさふさの毛が生えている。足に、肌に、そして顔にもたっぷりくっ付いている。まわりをもっと眺めようと頭を上げた。黒い枠が見えた。
目の前はまさにさっき僕が覗いた黒枠のガラス扉で、その向こうに「僕」がいる。ピントが合ってない黄色まみれの視界に収まっている地面に倒れたままの人は自分だということは違いない。グレーのスニーカ、素色のリュックと左ポケットの高麗人参入りドリンクは朝と変わらない位置にある。目の前の全てが一つの事実に収斂していく。
僕がレトリバーになったのだ。
ワーン─、ワーンワーン!!
ケージにいる他の犬が自分に向けて喚いていることに気づいた。しかしそれ以上にわかることはなかった。犬になってもアニメのように犬同士の会話ができるわけではないが、彼らがなぜ喚くのかは想像がつく。彼らはきっと、仲間の体が知らない別の何かに乗っ取られることに気づいたのだ。おそらく僕は人間の匂いを放っているのだろうか。
喚き声とは別の音がした。靴が床を踏んでいる音だ。人間が近づいている。その人が僕の横を素通りして、勢いよく扉を開けて、倒れている「僕」を抱え上げ、揺すりながら叫んでいる。しかし何を叫んでいるのかは全く分からない。
悲しい気分が心を充満した。子供の頃から頑張って頑張って24個のハングル文字、それ組み合わした作られた数千の単語が一文字も聞き取れなくなった。その僕は恐らくもう目覚めることはない。なぜかという本体はレトリバーの中にいるからだ。何が人間に一番親しい動物だ。ただの呪いじゃないか。
何か怒りに近い感情が沸き上がり、僕は「ふざけんな」と叫んだ。自分の耳には「ワーン」にもならない騒音がひと声響いた。
「僕」を抱え上げる人が振り返って、イ・ヨングンお爺さんの顔だった。何かに気づいたようで、僕にゆっくりと近づいてきて、目と目が合った瞬間、僕は力強く抱き上げられ、「僕」の前に座らせられていた。イお爺さんはもう動かない「僕」の瞼を開いて、こっちに見せつけた。また何も見えなくなった。
高麗人参のドリンク、リュック、スマホ。机の上に並べられている。一階ではないどこか小さな部屋のベット。体の上に布団がかけられている。手も足も人間のそれに戻っている。
「お目覚でしたか、まさかこんなにお若いパシンジャーがいっらしゃるとは」
80代とは思えない男らしい渋い声の主がベットの隣で直立不動な立ち姿をしている。
「どこの所属ですか?」
「あ、ことばが…はい、城東高等学校2年、キム・ミンジュンです。あの、僕なんかに敬語使わなくても」
まるで聞こえなかったように、イ・ヨングンお爺さんはもう一回聞いてきた。
「わたくしは大韓山狼館イ・チョンヒ先生門下、イ・ヨングンと申します。ご所属をお聞かせください」
年上の敬語よりも怖いのは、その人にわけわからないことを聞かされていることだ。そもそもさっきなぜレトリバーになったのかも聞いていない。
一呼吸をして「城東高等学校2年、キム・ミンジュンです。今日は社会奉仕活動で参りました。あの、僕はさっき犬になったのですか?ここはいったいどういう…」まだ聴こうとしたが、なんとか門下のイ・ヨングン老人にすごい眼力で睨まれるのをみて質問をやめた。
「なるほど、パシンジャーではない、ただの素人か」老人は何かを熟考してから、言葉を続けた。
「今日はこのままお返しするつもりはありません。社会奉仕活動、再開としますか」
(作者:実は世界中の動物の何パーセントかが人間が入っている、あるいは引きこもっているのではないかと小さい頃思ったことがあります。いわゆる人間に馴染めない動物とかペットとか実は元人間だった。その思いつきで書き始めたのですが力不足で序章しか書けませんでした。何かいいアイデアがあれば教えてください)
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