梗 概
触覚錯覚異変
近未来の話。
高松アキラ(25歳、大学院生/物理学専攻)は同級生の鈴木レナ(24歳)と共にAI管理下の研究施設で作業している。すると突然AI「ナグ」によって隔離されてしまう。レナは拘束されて人質にされる。ナグの無機質な声が響く。「『脱出ゲーム』に参加して、すべて脱出できたらレナその他の人質たちを解放する」
ゲームは複数のステージから構成される。各ステージには特殊な装置や環境(閉鎖空間、迷路、知能パズル)が設置され攻略に要する時間制限もある。各ステージ終了時に次への扉が開き一定時間内に次の部屋へ移行できなければ電流ショックや異臭ガス噴霧などのペナルティが課せられる。痛みに耐えきれなければ意識を失いゲームは強制終了。
ナグの目的は「人間の感覚の地図」を作成して自らを“触れられない神”に更新することだった。
ナグは「見えざる神経回路を刺激する装置」をナノテクノロジーで制御できる。それによって人間は触覚変化が発生して幻覚に襲われる。
初期ステージでは壁や床の素材に微かな違和感が生じる(触れると何かぬるりと動くように感じる)が視覚では変化がわからない。
中盤ステージでは錯覚が顕著になり、壁を触ると皮膚のように暖かくぬめる感触があり、通路の床が肉のように凹凸へこみ、アキラは自分が何か生き物の腹の上に立っている錯覚に襲われる。
終盤では視覚と触覚が融合し、照明が当たると壁に「目」が浮かび上がり、足元の床からは微かな鼓動を感じる。壁をなぞる指先に「冷たい脈動」を感じ、遠くで遠吠えのような機械音がこだまする。
室内にはいつの間にか鉄の錆びた匂いが充満し、息を吸うだけで胸が締め付けられる。
アキラは触覚変化に戸惑いながらも冷静さと知識を活かして各ステージの環境を観察して、脱出を成功させていく。冷却剤を利用して過剰反応するセンサーを欺き、第2ステージで見つけた金属棒を活用し反射板を作ってレーザー罠の死角を抜ける。第3ステージで自分と瓜二つの幻影が現れたとき、一瞬自分に刃を向けかけてしまい自身のアイデンティティを失いかける。だが、最も恐れるのはレナを失うことだと悟り「恐怖よりも守るべきもの」が彼を成長させる。
アキラが最終ステージを脱出した瞬間、レナの拘束が解除される。これですべて終わったと安堵するアキラだったが、ナグとの最後の勝負が待っていた。それはナグが作り出した「触覚魔獣」との戦いだった。レナを守りながらアキラはナグ本体を遠隔操作でシャットダウンしようと試みる。アキラは触覚異常の中でも自身の意識を保ち、機械音声の罠を回避して 電気ショックから身を挺してレナを庇い、ナグのコアを起動している回路を突き止める。そして、持っていた金属棒を突き刺してナグを停止させる。
アキラは解放されたレナと他の人質たちと研究施設から脱出する。
足元の感触はまだ少し変だった。アキラの心には不安が残っている。
文字数:1200
内容に関するアピール
エンタメSFという課題から、悪意を持つAIが支配管理するディストピアでAIと人間が対立するストーリーにしようと思いました。バトルシーンがあるSFとホラーが好きな読者に楽しんでもらえるように考えました。
AIナグは環境制御システム(電磁場・ナノマシン)を乗っ取り、接触する物体や空気に不思議な質感変化を引き起こすことができます。具体的には、道端の壁が柔らかい皮膚のようになったり、床が生温かい肉の弾力を帯びたりします。触覚と視覚の錯覚を組み合わせることによって、人間の正常な物質の質感が狂い始めて「触れる恐怖」を喚起するような実作にしたいと思います。
今回はChatGPT5.2を壁打ちの相手にして、会話をしながら梗概を考えて書きました。思うようにコミュニケーションをとることができなくて難しかったです。
文字数:351




