梗 概
決戦風靡サクラパルティエ
西暦20XX年、地球は正体不明の異星怪異体サーマスの侵略により、既存の国家機能を喪失。荒廃した日本で治安維持の主権を握ったのは、民衆の「応援」を戦力に変換するテクノロジーを有した「戦士運用業」の民間企業だった。
百瀬悠李は、最大手の運用会社『エーテルエージェン』で主力戦士ブランドの『決戦風靡パルティエ』をサポートするオペレーション職に就いていたが、数値目標の未達を理由に現場で戦うパルティエ職への異動を命じられる。満更でもない悠李だったが、かつて憧れた世界はそこにはなかった。悠李が変身するサクラパルティエの相棒としてペアを組むトップ運用職の貝崎紗羅は、彼女を常に絶命ギリギリのピンチまで追い込み、秒刻みの映えノルマを課していく。
この世界では、戦士たちは神聖な存在ではなく、巨大な広告プラットフォームの商材に過ぎない。彼女たちの活躍を画面越しに眺める視聴者からのエンゲージメントが戦士の出力を決定し、その結果としてのサーマス討伐が次なる防衛予算を生む。
ある日、巨大なサーマスが出現する。サクラパルティエは逃げ遅れた市民を救おうとするが、カメラに映らないそれを沙羅は「時間の無駄」だと切り捨てる。しかし、サクラパルティエはあえて救出劇を見えるよう演出しエンゲージメントを稼ぐことで、巨大サーマスの討伐に成功。沙羅から対等なペアとして認められる。ただ、沙羅が気になったのは、敵の挙動の奇妙なロジックだった。サマースの動きのすべてが沙羅の考える運用パターンと酷似していたのだ。
沙羅は調査の末、ある事実に辿り着く。サマースの一部は、自社が極秘裏に製造・配置したもので、会社は自作自演の戦争を演出し、民衆からエネルギーを搾取している。激しい憤りに駆られる紗羅だったが、新たなサマースは次々に出現し、サクラパルティエは戦いと応援の渦に強制的に引き摺り込まれていく。
自社製サマースの圧倒的な戦力にサクラパルティエが追い詰められたそのとき、沙羅は自身の正体であるブランパルティエの力を解放し彼女を助ける。沙羅は、かつて悠李がパルティエに憧れるきっかけとなった存在だった。しかし自社製サマースの狙いは、戦いをやめた沙羅を再び戦場の場に引き摺り出し、彼女をコントロール下に置くことだった。
彼女は絶望的な真実を突きつけられる。自社製でない残りのサマースは、宇宙由来ではなく、滅びたはずの外国から来ていること。そしてその力に国として対抗するには、自作自演で得た莫大なエネルギーを投じる必要があること。
偽の戦争を演じなければ、国は本物の敵に一瞬で食い尽くされる残酷な現実を知り、沙羅は運命を受け入れるが。が、サクラパルティエが彼女を救い出し、サマースの手の届かない場所へ二人は逃げ出す。
正義とは何か。民衆にとっての私たちとは何か。二人にはわからなかった。ただ互いに繋ぐ手の硬さだけを信じ、誰にも見えない場所へ二人は逃げていく。
文字数:1200
内容に関するアピール
何がエンタメなんだろうか、読者が誰なんだろうか、ということを考えた末、自分に刺さるものを全て入れてみることにしました。
巨悪と戦うヒーロー×情報化社会に踊る民衆と広告システム×バディもの×すごい力を隠してる先輩×内ゲバの戦争×国際政治×百合というてんこ盛りでやってみます。
文字数:135




