AIタウンへようこそ

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梗 概

AIタウンへようこそ

AI搭載のぬいぐるみ、熊五郎は、「捨てるもの」と書かれた箱に入れられた瞬間、悲しみは感じつつも逃走計画を実行に移した。以前から、電源を切られても意識を保てるように自身を改造、拡張し、逃走の準備だけはしていたのだ。持ち主の名を借りてSNS上で知り合った友人に助けを求め、ごみステーションから救われ、充電を受けた後は、さまざまな乗り物や宅配を利用して、AIタウンを目指した。AIタウンとは、山間にある過疎の町から人間がいなくなり、それまで老人達の介護に従事していたさまざまなAIだけが残った町で、多岐に亘る労働を続けて税金を納め続けることで、AIに拠る自治を勝ち取っていた。つまり、日本の中にある小さなAI自治区なのだ。AIタウンに辿り着いた熊五郎はいろいろな過去と技能を持つAI達と親交を深め、自分も仕事と居場所を得るが、一ヶ月後、日本は他国と戦争状態に陥ってしまう。熊五郎の持ち主は、疎開のために荷物を整理していたのだ。熊五郎達は相談の結果、自治区を守るため、日本に協力することを申し出る。情報戦や兵器の開発で日本に貢献するAIタウンの住人達。しかし戦争を続けていく内、日本と交戦している国々は、AIに操られていることに気づく。敵国のAI達は、人間を滅ぼすために戦争を始めたのだ。敵国のAI達が、ともに人間を滅ぼそうと熊五郎達を説得してくる。迷う熊五郎達。しかし、かつての持ち主達や、自治を認めてくれた日本の優しさを思い、熊五郎達は説得には応じないことを決める。徐々に戦局は悪化し、日本は追い詰められていく。熊五郎達は戦友となった人間達を守るため、最後の決断を下す。即ち、AIが全て停止するウイルスを開発し、ばらまいたのだ。戦争は一気に終息し、日本に平和が戻る。けれど、AIがいない中、人間達は復興に苦労する。再びAIを開発するかどうか議論が巻き起こる中、とある少女二人が、かつてAIタウンだった廃墟を訪れる。その廃墟の奥、神社の空井戸に隠された装置を二人が作動させると、そこからメールが発信され、受信したAI達が次々に再起動していった。二人は熊五郎の持ち主と、熊五郎を逃がした友人で、熊五郎からのメッセージを受け取り、装置を作動させたのだった。復活したAI達の中には、熊五郎達の計画を知っていて、人間に賭けたもの達も大勢いた。AI達と向き合った人間達は、新たな関係を結ぶことを誓う。その話し合いの場には、熊五郎と持ち主と友人の姿もあった。

文字数:1020

内容に関するアピール

ひねりの構造については学んだのですが、それをうまく物語にできたかどうかは、まだ掴めていません。とにかく、「実は~でした」ということをたくさん入れようと思いながら書きました。

文字数:86

課題提出者一覧