月の裏の秘密

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梗 概

月の裏の秘密

夕暮れどき東の空から満月が昇ってきたころ、塚原は一人の女性客を車に乗せた。
「どちらまで?」と聞く塚原に彼女は
「月までお願いします」と云った。
「とても残念なんですが、この車は空を飛べないんですよ。できることなら私も、あの月まであなたをお連れしたいんですけど」
塚原は冗談だと思い笑って云った。
女性客も笑いながら「ごめんなさい。あまりにも綺麗な満月だったからつい……」
と云ってから顔色を変えて
「あの月の裏側に、わたしの夫がいるんです」と思いつめた表情でつぶやいた。

彼女の夫はフリーのジャーナリストで、最近急増している自殺願望の若者の行方不明について調べていた。
そして彼女の夫は自殺願望者が集まるあるサイトを発見した。彼はそのサイトの運営者を突き止めて取材をしに出掛けて行き、
それっきり彼もまた行方不明になってしまった。
彼から彼女への最後のメールは「今、月の裏側にいる。満月に気をつけろ!」だった。

塚原は女性客から聞いたサイトにいってみる。そこにあったのは自殺願望者を救済するような内容だった。
『今いる苦しい場所から遠く離れて心を休ませてみてはいかがですか』と生きる意欲を無くした若者を誘っている。
塚原は、その誘いにつられるようにして、そのサイトへメッセージを送った。
子供のころ塚原は両親から
「悪いことをすると、満月の夜に月から鬼がやってきて、月の裏側に連れていかれてしまうよ!
そして牢屋に入れらて二度と地球には帰ってこられなくなるよ!
だからいい子にしていなさい!」
と何か悪さをする度に云われていた。
だから塚原は満月の夜が怖かった。
そして、塚原は月を憎んでいた。数年前、満月の夜に妻と子供を交通事故で亡くしていた。
怪しげなサイトにメッセージを送ってから数日後の満月の夜に、そのサイトからの使者があらわれる。
塚原は意識を失い月の裏側に連れていかれる。

その男は月に魅せられていた。
  そして狂気で満たされていた。
  満月の夜を心待ちにして、その夜がきたならば、一糸纏わぬ姿になって満月の光を全身に浴びながら踊り狂っていた。
 その男の躰は重い病に侵されていて余命いくばくもなかった。
  限りある命なのだから死ぬのは仕方がないことだ。
  けれども、できることなら月になりたいと、その男は心の底から強く思い願った。
  ある満月の夜に、その男の願いは叶えられた。
  その男の大脳をAIに移植して月へ打ち上げ、月の裏側の地下空洞に潜むことができた。
  その男の狂った意識は月と同化した。
  地球人類の中から、生きる意欲のなくなった者たちの意識を集めて、月を地球に墜落させようと企んでいた。
  強い思いさえあれば月の軌道を変えられると、その男の狂気で出来上がっているAIは考えていた。
  その男は地球を憎んでいた。

塚原は意識が戻った。硬い岩盤の上で横たわっている。見上げる天井も岩盤で覆われているようだ。
広い洞窟みたいだなぁーと塚原は思った。ここが本当に月の裏側なのだろうか?
塚原は信じられなかった。薄ぼんやりと灯りがあり空気もあるようだ。
塚原は、地下空洞にあるAIと行方不明になっている自殺願望者達を発見する。
そして、AIが月を地球に墜落させようとしていることを知る。
塚原はAIを破壊して月の火山活動を誘発させて月を破壊してしまう。

 

文字数:1356

内容に関するアピール

お月様のお題から、月の裏側の話にしようと思い考えて、こんな話になりました。
前半はミステリィっぽくして、後半はホラーサスペンスっぽくしたいと思うのですが、
これじゃあ、全然SFの体をなしていませんよね。
ストーリーも破綻しているというか、無茶苦茶ですよね。ちゃんと自覚はしています。
月に魅せられたある男が狂気いっぱいのAIとなって月の裏側の地下空洞に潜んで、
月を地球に墜落させようとするところを、タクシー運転手で月を憎み恐れている塚原が月を破壊してしまうという話です。
無理がありすぎる話だなぁーと自分でも思うのですが。。。
どうやって月の裏側まで行くんだよー!
月の火山活動は何億年前に終わってるんだから、誘発されるわけないだろー!
そんな簡単に月を破壊できるわけないだろー!
月面に酸素があるわけないだろー!
その他、いろんな声が聞こえてくるんですけど、
面白いとも思うので書いてみました。
月を地球に墜落させるというのは、小学生の頃に読んだ「ついらくした月」からです。
これのストーリーは全然覚えていないのですが。。。これもパクリになるのでしょうか?
発送したアイディアも貧弱で、それをSFストーリーに変換することも、まだまだ全然できません。
もう8回目ですが、もっともっともっとSF発想力SF妄想力SF物語力をつけたいと思います。

文字数:555

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