雉も勃たねば撃たれまい

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梗 概

雉も勃たねば撃たれまい

連作短編

 

「ミステリーサークル」

中学生の翔太は夜道で謎の少女に出会う。高圧的で高飛車な少女の美しさに心惹かれるが、動揺してその場から逃げ出す。

翌日。少女と出会った場所でミステリーサークルが発見される。学校で話題となる。宇宙人説や、街の古い伝承に伝わる吸血鬼伝説との関わりがささやかれる。賭けに負けた翔太は、夜にその場所を調べて何でもいいから「証拠」をもってこいと言われる。少女のことは誰にもいわずその場所へ行くと、ミステリーサークルの中央で少女が死にかけている。少女の正体は地球外生命体で、生命を保つために地球人の精子を求めていた。翔太はフェラチオで少女に精子を飲ませる。行為の後、少女は元気になって去っていく。翔太は本番を期待していたがキスすらできなかった。

 

「誕生日」

はじめは恋人の次郎とセックスをしている。行為の後、遠回しに結婚願望をほのめかすが、次郎はそれに気づかず街で起きている男性連続殺人と痴女の噂をする。はじめはその話題に関心がもてず、怒りながら次郎の部屋を出ていく。

次郎の誕生日。はじめは次郎の留守中に部屋に忍び込みサプライズの準備をする。ところが予定よりも早く次郎が帰宅する。次郎は少女を連れて部屋に入ってきたので咄嗟に隠れる。二人がセックスを始める。行為の後、はじめが怒りながら飛び出すと次郎は精を絞り尽くされて死んでいた。少女は地球外生命体だった。殺人犯であり痴女だった。人間の犯行に見えるようナイフで次郎の心臓を刺す。少女は去り、はじめはどうしてあんな奴がこの世にいるのかと泣く。

 

「秘密基地」

死んだ次郎の犯罪歴が書かれた記事を読む刑事の三原。男性連続殺人事件の犯人はすべて次郎になっていたが三原は納得していない。次郎はバイで、男は殺し、女は複数人同時に付き合っていた。三原は同僚の高槻に相談する。三原はゲイで、高槻は家庭があるがバイで、二人は不倫関係を続けていた。行為の後、高槻の子ども時代の秘密基地の思い出から、三原は次郎の生まれた街を調査することにした。

次郎が秘密基地にしていた廃屋を調べると殺害予定リストが見つかる。その中に高槻の娘がいることを知り、三原は高槻の娘が殺されなかったという現実に少しだけ感謝した。

 

 

「童貞を捨てた日」

高校生になった翔太は高槻楓と付き合っていた。二人は深夜、楓の家で初めてセックスをした。行為の後、翔太は昔、地球外生命体に出会った話をした。二人だけの秘密にしてほしいと翔太は話した。

翌日の教室の黒板にでかでかと翔太がフェラチオされている絵が描かれていて、翔太は絶望する。楓は目も合わせてくれなくなっていた。翔太は足元が崩れ落ちるような感覚で気を失った。

我に返った時は夜で、自分でも気づかないうちにあの夜道に立っていた。手にはロープが握られていて、自分は自殺するためにここへ来たんだと理解し、手近な木にロープをかけて輪をつくる。もうミステリーサークルは消えている。少女はいない。夜空を見上げると何かが光ったような気がした。

 

文字数:1236

内容に関するアピール

なんとなく、エロい話を書きたくなったので……。

場面転換では、同一や類似の要素がもつ意味が変化していくように作り、またそれぞれの話もハッピーエンドがアンハッピーエンドに繋がるなど、転換ごとに意味が変化するように書こうと思います。

あと、複数のエロ行為を散りばめることで、読者に飽きさせないエロい話にしようと思いました。

エロい文章はあまり書いたことはないですが、エロい文章を読むのは好きなので、自分のなかのエロが大好きな心の強さを信じて、いいエロに書き上げたいと思います。

文字数:233

課題提出者一覧