梗 概
R2
オールトの雲へ向かう宇宙船。
月兎族と地球族の混血有機ロボのアルとモカは、天の川銀河第一太陽系惑星歴史科での地球人体験ホログラムでのハレー彗星が忘れられなく太陽圏ギリギリのオールトの雲への旅行を選んだ。
火星港での人気の惑星間旅行は手軽な太陽系バカンス、主に小惑星帯での発見!ぼくとはやぶさXのニュー元素!プログラムや芸術家たちに人気の氷惑星・衛星系留学、太陽系外縁天体の多岐にわたる原始惑星円盤観測ツアーなどである。
トランジットでのカフェタイムを過ごし、宇宙船へ乗り込むアルとモカ。景色の観覧室へ向かう。手元のリストバンドから好きな彗星ホログラフィをランダム投影させて楽しむ。
ボイジャー1号の軌道案内を船内アナウンスがグランドツアー創世記として刻印されていた音楽や音声などと合わせて語っている。窓の外には時速15万キロで飛んでくる彗星。離心率は3。小惑星帯の星屑を振りほどきながら進む。
一方、エンケラドス族のR・カッシーニは、代々語り継がれている地球からのグランドツアー探査機カッシーニの母星である土星の環への美しい降下の詩と立体絵画に隠された謎を解く為に地球族との接触を試みる。しかし、生態系進化の違いから地球族系の視覚ではエンケラドス族の姿は認識することができない。そこで、R・カッシーニのとった方法とは。
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