梗 概
集団下校
SF創作講座事務局よりお知らせ(2018.7.27)
本作品は商業媒体への掲載を予定しており、現在、本サイトでの公開を中止しております。
今後の情報はこちらでご覧ください。
https://yashimayugen.com/works/
文字数:115
内容に関するアピール
出題意図の一つは、人間ドラマにフォーカスすることと捉えた。本課題を見て連想したのは、ヒッチコックの『ロープ』である。この映画では室内が舞台装置だが、本作では人が消えた街全体(通学路を含む)が舞台装置となる。移動の過程が、変化と連続性のある一つの場面となる。また、人物関係が動的に変化することでドラマチックになる。『蠅の王』のような小グループ内でのパワー・バランスの形成は、興味深い題材である。
昼と夜の境目では現実と非現実が曖昧となる。舞台装置が持つ真の意味は、物語全体を通じて開示されてゆき、錯視図形や回り舞台のように途中でその意味が反転する。
この舞台装置は、人間を試す試練の場である。人間、特に子どもはもっとタフであってほしい。世界律が徐々に崩れ、信じられるものが変化する中で、弱者が知恵で逆境に対処し、状況の変化に柔軟に対応するタフさを描きたい。主人公はダブル・バインドされて生き続ける。
文字数:399