基本的に小説って、登場人物全員の気持ちを想像して構築してゆくものですけれど、せっかくですので、人間以外の気持ちになってみてください。
難易度が低いのは、ペットがいる人ならば、うちの猫や犬の気持ち。なんとなく想像つきそうでしょ? でも、ベランダのプランターで栽培しているバジルの気持ちは、ちょっと 難しい。上京した時に買った冷蔵庫の気持ちは、相手が生き物でない分難しい。窓から見える電柱の気持ちは、感情移入のとっかかりがないので、更に難しいかも。難易度の設定はおまかせします。(擬人化を進めれば難易度低くなりそうです。植物なんかの場合、視覚、聴覚、痛覚がないという事実を生かすと、難易度高くなります。)
これは、その何かの一人称を書けっていうことではありません。また、その何かが主人公じゃなくてもいいです。作品の中で、とにかく、“何か”の気持ちになること、その“何か”の気持ちが、お話の上で大切なポイントになっていること、それが条件です。
一回、人間じゃないものの気持ちを、二、三時間真面目に考えてみると、意外と妙な発見があったりして面白いんじゃないかと。
(新井素子)

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