僕の小説『神は沈黙せず』(角川文庫)は、神の存在が科学的に証明されたらどうなるかをシミュレートしたものです。でも、このアイデアは他にもいろんな応用が考えられるはずなんですよね。極端な話、作家の数だけ違う物語が書ける。
そこであなたには、自分なりの『神は沈黙せず』を書いていただきたい。神が存在することが証明された世界で、いったいどんなことが起きるのか。もちろん設定は『神は沈黙せず』と同じである必要はありません。舞台も現代である必要はありません。神が作中で姿を現わすかどうか、どんな姿で何を喋るのかも、あなたの自由です。
たとえば『神は沈黙せず』は長編なので、神の存在が証明されるまでのくだりがかなり長いんですよね。梗概ではそれをいちいち書いている余裕はないので、すっぱり省略し、すでに神の存在が証明されていることにしてもいいでしょう。
注意していただきたいのは、ファンタジーやコメディにはしないこと。現実に起こりそうなリアルな話にしてください。
想像力あふれる物語に期待いたします。
(山本弘)
テーマ
「神が存在する世界でのリアルな話を書きなさい」
- 課題提示、梗概審査:山本弘
- 梗概審査:小浜徹也(東京創元社)
- 実作審査:恩田陸
- 実作審査:伊藤靖(河出書房新社)
- 梗概審査、実作審査:大森望
梗概提出締切| 2017年12月14日(木)
梗概講評会| 2017年12月21日(木)
実作提出締切| 2018年1月12日(金)
実作講評会| 2018年1月19日(金)