夕方スペクトラム

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ネーム

夕方スペクトラム

ネームに関するアピール

この作品は、十年ほど前の、認知症だった祖母との出来事がアイデアのベースになっています。
あなたは、「夕暮れ症候群」をご存知でしょうか?
認知症のひとが、夕方になると“自宅にいるのにもかかわらず、家に帰ろうとする”症状のことです。

その「夕暮れ症候群」の状態になった八十歳の祖母は、記憶もしくは意識の状態が五十年ほど前のものに替わっていました。
祖母「本人」だが、年齢の設定が「過去の人」。
「彼女の中身がタイムスリップしたのではないか?」と、わたしは驚きとともに恐怖も感じました。

祖母が「夕暮れ症候群」になったのは、その一度だけでしたが、あれは何だったのかと今でもこの記憶を反芻しています。
もとは、未完成だった三十ページのマンガを改変して、今回のネームにしました。
未熟な作品ですが、読んでいただけたら幸いです。

文字数:350

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