ネーム
青春の亡霊
ネームに関するアピール
今回の課題は、「自分の一番得意なものを描く」と言うことなんだろうなと思いましたが、漫画を描く中で、自分は何が一番得意なのかは、まだわからなかったので、「今一番描きたいもの」を描きました。
2020年のコロナ禍によって、まず思ったのが、「マスクをつけることが日常となった世界では、表現は変わるのではないか?」と言うことでした。
このまま、ニューノーマルな生活が何年も続けば、日常モノの映画や漫画の登場人物がマスクをつけていないことが不自然に思えてくるタイミングが来るのではないでしょうか。そうなった時に、漫画家の皆さんが日常モノをどう描くのかに興味があります。
この思考を出発点に「ニューノーマルな漫画表現」として、ソーシャルディスタンス漫画を考えてみました。最初は、ほぼ全てのコマで登場人物たちがマスクをつける構成で考えていたのですが、やはり目だけで演技をさせることは私の画力では難しく、「1コマに1人しかいない時はマスクを外していい」と言う独自ルールを設けました。
おそらく読者にとっては、初見でこのルールに気づくのは至難の技でしょう。なので、マスクをつけているコマは「ニューノーマルの現実が突きつけられる」セリフを配置しました。
ネタ的にも旬を逃してはならない題材を選び、「コロナという全世界の人が共感できるネタを描けるのは今しかない」と自分を追い込むことで、なんとか締め切りにねじ込むことができました。
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