エロ漫画家の師走の翁と申します。よろしくお願いいたします。
今回の課題、講義の大テーマは「画面を作る」になります。
漫画は映画などの映像作品と違って外枠の大きさや形を変更可能な媒体です。
コマ割りやコマの中の構図、その流れなどで作る「演出」は作品に大きな影響を与えます。
「演出」は作品の中身ではありませんが、
「演出」は作品の面白さに(ゲーム用語でいうところの)バフ・デバフを大きくかけるものです。
「演出」が上手ければ作品の面白さは何倍にもできるし、下手だったら面白さを大きく損なわせます。
今回は「演出」を意識してネームを切ってみてください。
私も講義でその部分について実践的なお話をさせてもらえればと思っております。
描く内容のお題は、私の過去の講義でも使った
「肉体的接触がキーになる話」でお願いします。
何かしらか肉体が触れあうシーンをストーリーの肝になるように創作してください。
指と指が触れあうような繊細なドラマでもいいし、
激しく殴り合うハードヒットな格闘物でも結構です。
その際、大切なシーンではぜひ読者にその接触の感覚が伝わるような「演出」をしてみましょう。
私はエロ漫画家ですが、提出する作品はエロやセクシーの要素を必ずしも入れる必要はありません。
(もちろんがっつり成年向けにチャレンジしていただいてもOKです)
今回はネームを描く上で二つ制約を設けさせていただきます。
①1ページ目1コマ目を小さなコマで始めない。それなりの大ゴマで始める事。
なぜかは講義で説明します。
②思い切った「演出」を模倣でもいいので使ってみる。(あとがきなどに模倣先を明記するとより良いです。)
漫画界にはその先生と言えばコレ!という演出が色々あります。(尾田栄一郎先生のドン!や福本伸行先生のセリフの入れ方など)
今回自分で描く漫画に使えそうな演出を色々な漫画でも映画でもその他いろいろなものから探して参考にしてみてください。
使い方は大仰な演出を思いっきり使ってみるのでも、繊細な演出を模倣してみるのでも構いません。
恥ずかしがらずに思い切って演出をとりこんで描いてみましょう。
(師走の翁)