菜津子の猫

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完成稿

夏、犬吠えたとき

完成稿に関するアピール

第三回の完成原稿です。

めっちゃ頑張った、最高傑作ができました。ありがとう!

 

正直、一度、孫の孫目線で話を丸ごと変えた全く違う漫画を書いて

これもこれで俺は好きなのですが、さやわかさんにお見せして、そうじゃないだろ、ということになり、ネームを尊重した完成原稿を作りました。

 

ただ、前半部はかなりネームを踏襲しているのですが、後半はお話としては同じですが、展開の順番が大分違います。僕は描いたあとも、この物語が何を語っているのかずっと考えるので、この物語のことも考えたのですが、

 

ネームの段階では、一度も会ったことのないおばあちゃんと孫が、そうだとしても時間も空間も関係なく同じように歳をとっているかもね、という嘘を一番大切にしていたのですが、

 

ですが、だとすると、その二人が時を超えて同じように歳をとっている描写がしっかりある漫画を描くべきだ、ということになるはずで、それを描いてなかったネームだったので、それを描くというのは物語として無理だと考えて、

 

元々の漫画で孫の孫のキャラがおり、いらないという説もあったのですが、描いてみると、案外このキャラがここにいるということにとても重要な意味があるというか、画的にもおばあさん二人だけだとちょっと華がないので、若い子がいてもいいとも考えたのもありますが、

この二人が昔会っていたという嘘を、誰かが真に受けて信じて生きてくれている、ということが主人公にとってとても救いになるのかも、と思い至って、元のネームにも「あなたに会えただけプラスよ」という謎セリフに意味が発生して、そちらを膨らませることで、完成原稿の読み味が決定しました。

 

また、飲み会時に拝島ハイジさんや向田さんに言われたことも考慮しており、というか結果うまい具合にそうなったとも言えるのですが、漫画の最後、パッと消えて終わる方が良い説をとり、西川美和の『ゆれる』の最後のようになりました。かっこよくてうまくいったと思います。あと目線がおかしい説をかなり言われたのでその辺も結構気にしたつもりです。

 

もちろんいうまでもなく、さやわかさんと武富さんに言われたことも十全に配慮し、言われた部分はかなり気を遣ったつもりだし、それ以外の箇所もフリというか、読者がわかりやすいようにしたつもりです。冒頭はかなりセリフを減らして、後半の演出も頑張りました。

キャラのわかりやすさも気を配ったつもりで、主人公は黒ズボンで目立たせて、おばあちゃんは頭の形、猫はブチ、孫は黒髪、老いた主人公は白髪、老いた祖母は同じ髪型ということにしました。

 

また、さつきとみかさんに違う機会に話した時、お前は一コマ一コマの意味を言えるのか?と、それを説明してさやわかさんとちゃんとコミュニケーションを取れ、と言われたので、

一コマ一コマは大変なので、武富さんの課題文を踏まえつつ(そのつもりでやったので)、ページごとに解説すると、

1主人公(菜津子)、犬、死んだおばあちゃんの説明

2犬が猫(不思議)に気づく場面

3主人公が猫が消える不思議を体験する場面

4読者にアルバムを見せつつ、犬が猫を追い逃げる場面

ここまでが冒頭です。1ページ目一コマめで主人公と犬を見せ、ヒロインであるおばあちゃんを見せ、早い段階で不思議なことを起こしました。

5主人公が走って犬を追い場面が転換する

6猫を抱く少女(祖母)に出会う

7祖母と約束し、名前を知る

8祖母が消える

9去る、場面転換

4途中5ページめから話が動き出します。6ページでヒロインに出会い、再び不思議なことが起きすぐ別れることになります。ここで完全に少し不思議漫画だと分かってもらう箇所です。9ページめは完全に追加したページで、ここで、祖母のことを気にすることが入ったことで、後の展開に繋がります。

10 50年後になる。主人公の孫を見せる。主人公が祖母との邂逅を信じれなくなる。アルバムを見せる。

11主人公、祖母と犬との思い出に感情が爆発する。孫イラつく

12孫、主人公と祖母との思い出について感情を爆発させる。主人公あることに気づく

13話の結末。主人公、孫によって祖母との関係を復活させる。

ここが転であり、感情と感情が爆発する最大の見せ場であり、漫画としても一先ずの結論がここです。結局、本当のことより嘘の方が大切だ、ということがこの漫画の結論です。かなり悩みました。ネーム時の講評ではもっとガバッと場面転換すべし、との話だったのですが、時間の軸が入れ替わりまくる漫画なので、逆に緩やかにシームレスに転換する方向に修正しました。

14老いた祖母と50年前の犬登場

15犬に気づき、祖母に気づく

16主人公が孫であることを伝え、祖母が消える。終わり。

結末です。犬は当時の主人公の時間から50年後に飛ばされ未来にいたため歳をとらず、祖母は一時猫と共に主人公の時間に飛ばされたがすぐ戻り、過去で50年主人公同様歳をとり、また同じ場所で犬を探しているときに50年後の未来、主人公と孫のいる時間に飛ばされた。ということになります。

 

以上です。

僕自身が実際に祖母に会ったことがなく、舞台は今はこの姿でない改築前の実家で、その時点で実家自体も離れと母屋を廊下でつないだような改築がされていましたが、それをかなり踏襲しております。実際今でも同じ位置に遺影があります。また、物語の主な舞台であるところも、神社であり、実際に今もそこにあります。ただ、僕自身が嘘というかファンタジーをテーマに漫画を描きたいと思っているので、基本的にはあまり写真をみず、自分の頭にある想像の実家と神社をかいています。

 

あと、これも学校でも言われていることでさつきさんにも言われたので、掲載誌を考えたのですが、モーニングツーか、月刊スピリッツか、ビームで考えています。理由ですが、漫画読みが読んでいそうな漫画誌を選んでます。もっとメジャーな読みごごちを目指したいです。

 

あと、多分次は就職が決まっているはず、なので、次からはもっと書き込みを減らすことになりそうです。なので、この漫画は必読ですよ!!

文字数:2463

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ネーム

菜津子の猫

ネームに関するアピール

第3回課題のネームです。

 

かなり練ったつもりなのですが、

うまくいってないでしょうか。。。。

 

基本的にはタイムトラベルもので、

会えなかった人に会いたいと思う気持ちをどうおさめるか、という漫画なのですが、

結論的にいうと、時間や空間を共有せずとも、同じように歳をとっているよ、

というファンタジーを考えて、ただ、そう言っても、もっと会いたいよね。という話です。

文字数:174

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