マイ・デバ・ベビー

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完成稿

マイ・デバ・ベビー

完成稿に関するアピール

●ネーム段階ではあまりにも短絡的な話になってしまっていたので、大筋は変えないまま登場人物を絞って(義母カット)、その分主人公と夫、デバネズミのキャラクターを掘り下げるようにしました。

●この話がデバネズミでなくてはならない必然性をもう少し盛り込みたかったため、いくつかのパターン

(・ラストで主人公はデバネズミのような真社会性に目覚め、同じように目覚めたデバを産んだ人間たちとともに新天地に消えていくハッピーエンド

・家族が知らない間に主人公は部屋に巨大な巣を作り、大量のデバネズミを産んで女王として君臨するディストピアエンド…など)

を考えましたが、両パターンとも矛盾が消せない(前者は本来の「真社会性」は結構残酷なものなのでハッピーにするには無理矢理感がある、後者は結局主人公と家族との支配被支配の関係が逆転するだけで根本的解決にならない)ので、今回の完成稿のようなかたちとなりました。

●ネームを読み返してみると説教臭さが強く後半白ける気持ちになってしまったので、二酸化炭素の噴射アクションを入れたりセリフをかなりカットしたりなどの修正を加えました。

●もともと考えていた話は、デバを処分しなくてはいけない法令のある世界で苦悶の末デバを処分した女、そのあと法令の改正で遺伝子研究のためデバをむしろ産めよ殖せよの世界になり、あの子の命は…というものでした。が、描いてみるとデバちゃんにかなり愛着が生じてしまい「この子たちは幸せにしよう…」と思って描き直した結果、無事ハッピーエンドに帰着できたのでよかったです。

文字数:651

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ネーム

マイ・デバ・ベビー

ネームに関するアピール

ハダカデバネズミの子供を産んだ女性が、頼ると搾取の違いに気づき、自分を利用する夫と姑に見切りをつける話です(14ページ目がクライマックス)。

4ページごとに小山を作ること、1ページに1つ決めゴマ…など心がけました。

最初は、ドブネズミを産んだ女性が母性によってしっかりする話を考えていたのですが、自分の毎度の問題点【必然性のない不条理SF(スコシフシギ)展開に走ってしまう】を鑑み、

・デバネズミの真社会性(お互いに頼り合う)に絡める

・最近ホットな研究(デバネズミ癌化耐性遺伝子、わりと簡単にできる遺伝子組み替え技術)から起こり得る未来を考える

ことをもとに話を組み立ててみました。

デバネズミの具体的エピソード(赤ちゃんが上で寝る用肉布団になる担当がいる、宿敵の蛇が来たら兵隊は自ら蛇の口に飛び込んで食べられ、おなかいっぱいになってお帰りいただき、仲間を守る)が面白くて入れたかったのですが、豆知識マンガになってしまうので今回は割愛しました。

文字数:417

課題提出者一覧