作品プラン
≪生産者保護重視型経済特別保護区≫ステートメント
お客さん、どちらまで?・・・・‥あぁはい、じゃ、出発しまーす。
・・・・・・お客さんここくるの初めて?もしかして就職活動?やっぱりな!大体ね、外から来る人はみんなそう。就職。まぁ企業の集まりだもんな。
え?あぁ、そうだよねぇ。ごちゃごちゃしてるよねぇ、景色が。ビルも大量生産品じゃねぇからって、違いを出さなくちゃいけねぇらしいよ。「すべての生産者を大事にする」とか言う国の方針だしな。まぁ、おれは好きじゃないな!あはは!
ん?あぁ、そう、そう、大変だったでしょう。たくさん書類書いて。
特にここは経済特別保護区って言って張り切って、出入りも厳しいんだよね。もう俺もさ、ここでタクシーの運転手やるのにすっげー量の書類書かされてさぁ。
お客さんちゃんと腕輪つけてる?そう、それ。それがないと、今着ている洋服やら鞄やら携帯やら「ちゃんと正規店で買いましたか!」「該当ブランドの社員ですか?」「個人での利用ですか、他者に売ったりしていませんか」だのうるせーから。あはは!
俺なんかさ、この国に住んでるけどさ、物価は高いよ!本当。食べ物一つでそうだもん。生産者への分配だの、運輸会社への分配だの利益を追求した結果だとかいうけどさ、もう高い、高い!だから住人はあんまりいないよ。居住区も経済特別保護区よりうんと小さい。うん。
・・・‥お客さんが行くのって、キャラクター商品を手掛けてるとこだよね?あなたもやっぱり外からの採用かぁ。
え?あぁ今さ問題になってるじゃん、「デザイナーの外注」。そうそう、「外注」とか言ってもさ、囲い込みとかもあるしね。デザイン泥棒とかね。気を付けなよ。
まぁその為にこの特別保護区にどの企業も、管理局だの事務局だの置いて、監視しているらしいんだけどね。まぁあてにならんわな(笑)
おし、着きました。1580円になります。
はい。はい、どうもー。
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