ネーム
ねこのカタチをしたナニカ
ネームに関するアピール
自分にとって動物が「かわいい」と思えるときは、何かに失敗していたり、人間的な行動をとっていたり、思い通りになったりならなかったりする、そういう何かしらのエラー(ギャップ)が起こるときに「かわいさ」であり面白さが生み出されるように感じています。
動物でのかわいさは生殖につながりそうですが、人間ではその生殖の部分を保留し、性的なものとして享受できるようなきらいがあると思っているので、そこら辺のバグみたいなものが、生存戦略に必要な性的魅力を、「かわいさ」というものへと拡大解釈されていった結果、動物、キャラクター、さまざまなものにまで適応できているのではと、言語化がむずかしいながらも個人的に何となくそんな感じに思いました。
これを踏まえて作品をつくるとなると、思い通りになったりならなかったりする対象は、ルンバなどでもよかったのですが、うごきの表情がゆたかで一般的にもかわいさがわかりやすいネコに設定し、その気分屋からくる愛らしさと、とっぴなおもしろさを出そうと考えていきました。
ですが、私自身、ネコに対してあまり造詣がふかくなく、くしゃみとかめっちゃ出るので近づいたり触ったりもしてこなかったので、ちまたにある、ねこあるあるを多少拝借しながらも、ねこではない生物に設定することで、ネコマンガからズラしていくことになりました。
課題文にあった《「かわいい」という文字やセリフは極力使わずに》という課題も、お話にいれるために、ロボットという人間的感性が曖昧な「かわいい」がわからないキャラクターと、ネコなのにネコじゃないという目標設定を組み合わせることで、ロボット側がネコへと思い通りにしようとアプローチをするも失敗し、ネコのほうはよりネコっぽく振る舞っていくことで、その「かわいさ」に故障していくという、自分が思うかわいさとおもしろさの部分を重ねていくことで、作品ができあがりました。
ネームを練っていくなかで、「かわいい」という表現を出すためには、必ずキャラクターとの掛け合い(リアクション)を持たせないと演出できなかったのですが、「愛おしい」の部分は、蝶々とあそんでいたり、おしゃぶりをくわえていたりと、何となくネコだけで成立する要素だと感じました。
いろいろなかわいいを散りばめはしましたが、読者の方には、にゃんたま(ねこのきんたま)のかわいさが少しでも擦り込めていればとおもいます!
アピール文は以上になります。
お読みいただきありがとうございました!(あさかたこれ太郎)
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