O可識(おかしき)アーバンライフ(第一話第二話。以後も続いていく企画)

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完成稿

O可識(おかしき)アーバンライフ(第一話第二話。以後も続いていく企画)

完成稿に関するアピール

前回課題提出作品の続きなので、少し加筆しましたが前回の分から連続する形でupさせていただきました。短編連作シリーズ企画の第一話第二話です。全体で10話ほどで完結させるつもりです。一話の地下鉄のおじさんはのちに再登場します。二話は、女子校という場がファンタジー世界なので、リアル寄りにして一話を補完する話として書きました。生きる場所を探す話として通してはあるつもりですが、企画としてはもう少し固めて進めてから出すべきで、見切り発車で申し訳ない。設定的には、森まゆのスマホ念写能力は画像定着が二、三時間しかもたない(保存不可)、引きこもりの長兄(一話のラストに登場。行方不明の友人を探すためずっと世界中の監視カメラをリアルタイムで見ている)。次女姉は病死(まゆの帽子は髪の抜けた孫の為に祖母が編んだもの)。父は高名な大学教授。母は商社勤務で部長職。第三話はいつき(四国出身、母子家庭。妹あり)の職場の幽霊の噂のエピソードになる予定。

掲載希望は、flowersです。

flowersでは、「ポーの一族」が再連載され大変話題を呼びました。作者萩尾さんのテーマはかつてとは変わっていると思います。時代も読者の年齢も変わり、懐かしさで読みだした方々も10代の時のように主人公たちにどっぷり浸っては読めなかったろうと思います。当時の読者は、自分が取り残された老いたオービンの立場になろうとは思いもしなかったでしょう。そして「美しくないポー」がシリーズで初めて登場しました。それを読者は受け入れた。でなければ連載は続かなかったのではないかと思います。

当時、世間の中でちょっと変わった心を持つ少女がどれほど生きにくかったか。今も形は変わっても生きにくさはある。社会経験を経て社会の恩恵も知った女性の読者、そしてこれから社会に出る女性たちに向けて社会に対する別の見方を提示できればと思います。flowersの読者の方々は、抒情性だけを求めているわけではないと思うのです。

文字数:824

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