作品プラン
コンプレックス・ロボット
私たちは自分の表情を、他人の顔色を伺って変える。戦略的にそれをする人もいれば、素直な感情の表れとしてそれをする人もいる。
僕は割と無表情な方だと思う。これまでの身近な人や知らない人との表情のやり取りの蓄積が、こういう戦略をとらせているのか。自分が接してきた人の表情がぐるぐると頭の中を巡る。
そこでなんとなくロボットを作った。このロボットには自分の作った表情が受け入れてもらえれば(:= 相手を笑顔にさせれば)、その表情をとりやすくなり、受け入れてもらえなければ、その表情をとりにくくなるような学習プログラムを組み込んである。
ただし、このロボットはロボットでも、自信のないロボットである。自分のとった表情で相手が笑顔になっても、時々勘違いして、その表情を取らなくなってしまう。
このロボットは展示が終わる時、どういう表情をとるようになっているのか、気になる。
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