作品プラン
《迷子の足跡》ステートメント
ペンを手にし、ふと悩む。
この素材はどんな特徴があるのか。
その特徴を活かすのはどうしたらよいのだろうか。
どんな色が果たして適切なのか。
どんな配置がよいのか。
これがベストなのか。
描こうと思っていた対象を、果たして自分はどのくらいわかっているのか。
見ているようで本当に見ていたのだろうか。
実は全く対象と捉えられていないのではないか。
考えれば考える程、手は動かなくなる。
分からないことだらけだ。
気持ちは落ち込む。
自問自答を繰り返す。
しかし、前に進むしかない。
手を動かすしかない。
楽しいと思っていたことは、いつしか痛みにも苦しみにも感じる。
しかし、振り向いた時に、自分の足跡が幾重にも重なり迷走しながらも、踏み固めた道となっていく。
文字数:311