作品プラン
《国立美術館移転計画》
高度経済成長期以降、国土の拡大・改造に向け、土木を結集し、斜面を切り、河川を埋め立て、都市を造成し続けてきた。
その過程で不可視となった自然は、災害により呼び起こされ、都市に牙を剥く。
人口的な自然改造である河川の暗渠化や斜面の切土等、土木による造成は、郊外と都市の境界を曖昧にし、過去の自然に対する警鐘が失われ、都市機能としては合理的だが、自然を伴侶とする場合においては不合理が生じてきた。
しかし、それでもなお災害に立ち向かう土木はある。造成の地にある国立美術館の移転を試みる。
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