作品プラン
《残す》ステートメント
東京には、良いものが沢山落ちている。
東京に来て感じた印象である。
池袋のサンシャイン通り。
私の田舎の道にはミミズの死体とか犬の糞しか落ちていなかったが、
マフラー、靴、アクセサリー、
東京の道端には、まだ生きているものが沢山落ちていた。
私は当時、お金が無かったわけではないがそれを拾い集めて 自分の物にしたり
オークションで売ったりしていた。
しかしいつまでも使わないものはいつか捨ててしまう。モノと私の出会いの記憶がなくなってしまうのが怖くて、それらを残しておく行為を昔からしてきた。
記録することが、生活してきた証になる。
「描く」ことも自分の記録の手法の一つである。昔の記憶の断片的な記録を見て、思いだしては自分の存在を確認している。その為に私は描き続けなくてはいけない。
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