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「50年後の未来を舞台にした物語を書いてください」

  • 大森望
  • 伊藤靖
  • 課題提示、梗概審査、実作審査:大森望
  • 梗概審査:小浜徹也(東京創元社)
  • 梗概審査:井手聡司(早川書房)
  • 実作審査:円城塔
  • 実作審査:伊藤靖(河出書房新社)

梗概提出締切| 2025年10月18日(土)

梗概講評会| 2025年10月25日(土)

実作提出締切| 2025年11月22日(土)

実作講評会| 2025年11月29日(土)

 SFはしばしば「未来の文学」と呼ばれます。
 とはいえ、SFイコール未来を描く小説ということではありません。現代を舞台にしたSFもあれば、過去を舞台にした歴史SFや時代SFもたくさんあります。
 しかし、未来を舞台にした小説は、多くの場合、SFと呼ばれます。「未来を書けばSFになる」と言っても、まあだいたいのところ、まちがいでないでしょう。何を書けばSFになるのかわからないという人は、とりあえず未来の話を書けばいいのです。
 というわけで、初回の課題として、「今から50年後の未来を舞台にした物語」を設定しました。私はこの目で見られない可能性が高いですが、受講生のみなさんにはまだ存命の人も多いでしょうから、絵空事ではありません。
 ただし、50年後の未来を予測しろという課題ではないことに注意してください。50年後の世の中はこう変わっているということを書くのではなく、あなたが想像した50年後の世の中を舞台にして、登場人物を動かし、物語をつくってください。未来の設定や未来史年表を梗概で細かく説明する必要はありません(どうしても書きたければ、アピール文に書いてください)。設定と有機的に結びついたキャラクターやストーリーを書くことを心がけてください。50年後の世の中が現在と全然変わっていなくても、それに必然性(説得力)があれば、それでもかまいません。
 50年後と言えば西暦で言えば2075年。日本SF作家クラブ編のアンソロジー『2084年のSF』(ハヤカワ文庫JA)が参考になるかもしれません(もちろん、参考にしなくてもかまいません)。
(大森望)

課題提出者一覧