梗 概
レス・アローン
『首都機能は、2030年から徐々に東京から各地に移転するものとする。移転先は、名古屋、大阪、広島、福岡、新潟、仙台、札幌。すなわち分都である。以降10年の間に、東京は徐々に都市基盤等を整備更新し、分都先の都市も同様に整備更新しながら現況以上の都市機能拡大を図るべし。将来、いついかなる時に日本の本首都になっても良いように、各都市は備える様、心得るべし。また、国内の各組織、各団体、各個人においても同様に心得るべし。また、2040年以降の国家行政等の形態については、それまでの10年間で追々に、各々において要検討と心得るべし。なお、現段階では厳密には分都先と宣言できないが、地球以外の他の星等への分都または遷都も、各々において充分に想定すべし』と、正式に政府発表されたのが2028年の暮れであった。その数日後に行われた京都賀茂川大学人間学部(3回生)ヘンリー・ゼミの忘年会では、各人が各々の夢や希望について、或いは不安等について様々にトークされた。
翌2029年大晦日、明け30年春に卒業を控えたゼミ生の陽斗、颯太、柚希は先斗町で年越しそばを啜り、清水寺で除夜の鐘を打ち鳴らしながらカウントダウンを過ごす。3人はこれまで、三角関係にありながら微妙なバランスを保ち、互いに交錯してきた間柄だ。しかし、来る明日の元旦2030年からは、次第に離れ離れとなり、交錯のない間柄に分化分裂していく未来予想図を、好む好まざるの立場で各々に思い浮かべていた。そして別れを決した。別れに当たり3人は10年後にまた京都で再会することを約束した。
陽斗は、ホームレス志望。分都で大きく変わるかもしれない日本国内を自由に縦横無尽に駆け巡り、まだ見ぬチャンスを掴むのだという。
颯太は、農林水産省に入省。国家公務員として、特に農業の立場から日本を大きく変えたいのだという。
柚希は、海外に出てみるという。これまでの三角関係を清算し、学生というモラトリアムを清算し、自立した大人の女を目指すのだという。
以降、3人それぞれが、それぞれの場所で、それぞれの局面で奮闘する。基盤整備更新が徐々に進み新しくなる東京。分都により、都市機能を徐々に拡大する地方大都市、その周囲の地方都市も関連活性を続け、地方農地も息を吹き返していく。しかし、外交は日々是、厳しいのが現実であった。颯太と柚希はが1年後の大晦日に京都で再会。ホームレスとなって携帯も何かも捨てた陽斗は消息不明だった。
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内容に関するアピール
第1回の梗概(課題:50年後)は、テスト投稿には成功するも、修正投稿が叶わず、撃沈。また、他のメンバー各位の梗概作品を見て、そのSF度の高さに呆然。今回の第2回を含め、当面はSFの『エ』の字にも係らない投稿しか、私にはできないと思いますが、皆さんのSFエキスを吸収し、いつかは自分の納得できるSFを書けたなら、と考えます。よろしくお願いいたします。今回第2回の梗概(課題:梗概)も難解でした。内容フリーと受け止めましたので、現代的SF発想の皆無な私は、第1回に準じた「近未来」を軸に挑戦しました。が、ストーリーのラストまでは見通せないまま締切りが近づきました。限界梗概で無念ですが提出いたします。
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