ヘイト・メモリー・プロジェクト

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梗 概

ヘイト・メモリー・プロジェクト

2050年、人類は「ヘイト・メモリー・プロジェクト」によって憎しみや怒りを脳から除去し、穏やかで均質な社会を築いていた。SNSは共感と感謝で満ち、政治討論は「みんなで考えよう♪」のハートマーク付き。世界は平和すぎるほど平和だった。
そんな未来に、時空のねじれから現れたのがロナルド・グランプ。2025年のアメリカからタイムスリップしてきた彼は、大国の大統領であり、ヘイトな感情で世界を分断した男。だがこの世界では、彼の肩書きも資産も意味を持たず、誰も彼の名前すら知らなかった。
「俺はグランプだぞ!大統領だ!億万長者だ!」と叫ぶも、周囲は「おじいちゃん、お元気ですね」と微笑むばかり。未来の世界で、彼はただの老人だった。

怒り狂うグランプは、「アドレナリン数値異常」とされ、隔離される。グランプを担当したのは、黒人でゲイで学者の若者・オッパーマン。「ヘイト・メモリー・プロジェクト」の技術者でもある。この世界の歴史にロナルドの名前はない。呆然とするロナルド。そんなロナルドを励まし、寄り添うオッパーマン。感情豊かなロナルドに興味を示すオッパーマン。
やがてグランプは、オッパーマンの勧めでコメディクラブの舞台に立ち、「毒舌爺さん」として未来社会の“穏やかすぎる日常”を皮肉り、笑いに変える芸風が大人気となる。
そんなある日、楽屋に現れたのは、ロシア訛りの強い謎の老人――その名も「ルーティン」。スーツ姿で無表情、だが目の奥には何かを知っている者の光があった。彼は言う。
「私と組め。そして、世界の覇者となろう」日本で開催されるコメディアン世界一を決める大会『C-1グランプリ』。ルーティンは、自分とコンビを組んで漫才をやろうというのだ。
グランプは戸惑うが、ルーティンの言葉には妙な説得力があった。彼の過去は謎に包まれていたが、時折漏れる「かつての大国の指導者としての矜持」や「冷戦ジョーク」は、どこか既視感を呼び起こす。
「お前……まさか、ロシアの……ていうか、おまえもタイムスリップしてきたのか?」
「何をいっているのかわからないな。私はお笑い好きのただの老人だ。これが私の本当の姿なのだ」

こうして、毒舌爺さんグランプと冷笑系老人ルーティンの異色コンビが誕生。二人は日本へ渡り、C-1グランプリの舞台で、未来社会の“感情均質化”を笑い飛ばす壮絶な漫才を披露する。
「俺たちは怒ってるぞ!この世界は優しすぎる!もっとケンカしろ!もっと議論しろ!でも、俺たちのジョークには拍手しろ!」
ほのぼのジョークや優しいお笑いに慣れていた人々は、彼らの毒舌と皮肉に刺激を受け、興奮する。技術責任者のオッパーマンは、このタイミングで『ヘイトメモリープロジェクト』に反旗を翻し、システムを崩壊させる。全世界がアドレナリンに満たされる。かつて世界を分断した二人の男は、今や“笑いの力”で人類を支配したのだ。

文字数:1184

内容に関するアピール

今回は、梗概にAIを使用することにしました。私の中に不足しているSF的な用語やディテールを補強してもらえるからです。思いついたタイトルと課題を「ChatGPT」と「Microsoft 365 Copilot」に投げて設定などやり取りを繰り返し、今回は「Microsoft 365 Copilot」の回答が面白かったのでそれを修正して提出しました。AIとブラッシュアップしていく作業は中々楽しいです。

文字数:195

課題提出者一覧