ファイブデイズホリデー

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梗 概

ファイブデイズホリデー

リゾートに転用された宇宙コロニー。そこでは毎年、いにしえの技術を復活させた四輪自動車によるフォーミュラレースが行なわれている。さすがに動力は大昔の内燃機関ではなく電気モーターだ。

全寮制の中学に通うミチルはレースへの招待状を受け取った。養父のマクレンドンからの招待だった。ちょうど学校は5日間の休日で、居残り学生のための企画に参加するのが嫌だったミチルにとっては渡りに船だ。ミチルは故郷にいる友達と合流し、初めて宇宙コロニーに向かう。壮大な天体の景色に心奪われるミチル達。

宇宙コロニーのホテルで、ミチル達は丁重な出迎えを受ける。次の日ミチルはレースの予選観戦に向かう。豪華絢爛な料理の数々と華やかな招待客たち。マクレンドンはチームオーナーの一人だったが、姿を現さなかった。

レースチームには日本人エンジニア、鮎川がいた。鮎川は若手のレースエンジニアで、代々レーシングカーの研究者の家系という珍しい男だった。鮎川はミチルたちをピットに案内し、聞いてもいないのにチームの戦略を解説する。ミチルたち招待客はレースをとても楽しんだ。

レース終了後の表彰式、背景には白い巨大な山が聳えている。山の中腹は大きくえぐれていた。招待客は帰路の軌道エレベーターに順番に乗り込む。だんだんと広がる富士の樹海の景色はとても美しい。人類が終わりのない核戦争とその報復に陥ってからようやく一万年が経とうとしていた。世界の都市は自然に帰り、地表の放射性物質が低減してから、徐々に観光地として開発が進んでいた。ミチルたちが降り立ったのは富士裾野に再建された富士スピードウェイリゾートだった。線量もかなり低下し、15歳以上であれば最長5日間の連続滞在が認められていた。

ミチルたちは軌道上の中継基地から、故郷の葉巻型の人工天体へと飛び立っていった。

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内容に関するアピール

テーマは「ゾーンでも観光はできる」です。昨年チェルノブイリに行って、ゾーンの静けさに感動しました。第二回の課題でしこたまガンダムの宇宙コロニー資料を買いあさってしまい、なんとかお話しにしようと四苦八苦していたのですが、ついに力尽き、叙述トリックという禁じ手に頼ってしまいました。よろしくお願いします。

文字数:150

課題提出者一覧