梗 概
MONSTER
近未来。隕石が世界各地に落下し続ける。気候変動で食料不足だが人類は造血幹細胞への葉緑体移植と遺伝子編集で生き残る技術を確立。移植手術は生長ホルモンが止まる18歳前後が理想。術後は血液が緑に。
主人公の龍は富士山周辺の隕石跡地ちかくの高校1年。街では以前より子供行方不明が多発。原因は隕石跡地の古代生物化石の遺伝子を子供の造血管細胞に組込む実験。物語は地下研究所に誘拐された龍のカプセルがひび割れる瞬間から。
龍:主人公。朱鳥に片思い。黄の血
虎白:龍の親友。数年前から行方不明。青の血
朱鳥:虎白の幼馴染。虎白を好き。薄赤の血
星羅:流星街の子。無自覚に古代人より意識が浸食。中ボス
古代人:地底で鉱物化。古代生物化石の場所に隕石を落としてる。次は土星衛星を地球に落として太陽を見たい
亀山:科学者。造血幹細胞移植の発案者。今は人類を究極生物にして衛星落下から救いたい。ラスボス
1章
・龍のカプセルがひび割れ床で目覚める。周囲はむき出しの土と化石。なぜか床に黄の血が点在
・逃げる途中で他のカプセルの子と目が合い助けようとするが諦め進む
・朱鳥のカプセルを見つけ拳が潰れるまで叩くと黄の血が噴き出て爪として固まる。カプセルを切り裂き朱鳥と合流
・亀山の研究日誌を発見し古代人の片鱗を知る。前から白衣の亀山が歩いてきて龍にマシンガン乱射
・龍のフラッシュバック。子供時代からの虎白との友情と朱鳥との三角関係。作品背景の説明
・行方不明の虎白から届いていた謎の手紙(朱鳥を守ってくれ)を思い出す
・龍から流れ出る明らかに異常な量の黄の血が部屋を膝まで満たしブクブクして、竜の形に固まり龍を喰らう。すると龍は外皮が硬化血液の人型怪物となる。亀山は無表情で素晴らしいと激しく拍手しながら退場
・龍は意識混濁しつつも身体は勝手に暴れ亀山の覆面の側近(星羅)を襲う。覆面は傷つき逃げるも龍の狂暴化は進行
・青い巨大な虎となった虎白が天井を突き破り現れ龍を喰らうと龍は人に戻るが意識朦朧
・虎白は龍と朱鳥を背に乗せ運び(虎白と朱鳥の会話がぼんやり聞こえる)、虎白は朱鳥を自宅のベッドに優しく置き、龍を連れ去る
2章
・龍は隕石跡地の街(流星街)で目覚める。高放射能で半怪物しか暮らせない街。星羅が龍を看病
・虎白と星羅が古代生物の謎と地底入口(マグマ)を語る
・龍と星羅が恋に落ちて初体験
・たまに星羅が変(古代人の意識浸食)
・虎白から力の使い方を学ぶ(その古代生物の意思が宿る動植物を探し共鳴し自分の中の古代生物と対話する。人型怪物になるのは人間であろうとする自我と実態を得ようとする古代生物が反発する為)
・山や川と対話すると龍の共鳴相手は竜血樹(バオバブ)と判明
・虎白は龍を乗せ引力を操り超速度でアフリカの竜血樹へ。龍は修行
・龍は黄の竜(全長30m)に変身し斥力を操り成層圏を飛び地球を美しいと思う
3章
・龍と虎白は研究所襲撃を計画
・研究所の闘い。亀山の研究日誌を読み究極生物の片鱗を知る。最深部には亀山と星羅
・古代人と意識融合しつつある星羅は人間こそ地球のMONSTERと語る。亀山はカプセルを割れる古代生物を待ってたと拍手
・星羅は渾沌(目鼻耳口がない寸胴の獣)に変身し時空を乱し周囲が太古と超未来で入り混じる
・虎白が星羅と戦い勝とうと狂暴化するが敗北(龍は星羅が好きで戦えない)。龍は虎白を喰らい元に戻そうとする
・龍の古代生物は他の古代生物を吸収すると判明。黄と青が混じり二人は緑の竜(全長80m)となる
・引力と斥力を同時に操り星羅に勝つが亀山は亀と蛇の巨獣(玄武)となり逃亡(亀山は化学結合を操るため攻撃が効かない)
・星羅の頼みで彼女を竜の息で火葬。龍と虎白は合体解除
4章
・龍と朱鳥は大学進学。虎白は流星街に残る。土星衛星(直径40km)が地球に接近
・龍と朱鳥の恋愛。朱鳥も今は薄赤の血を隠す同類。二人は共感しあう(周りと違う自分達)
・龍は竜となり朱鳥を乗せ世界各地をデートしハイデルベルグ城でかくれんぼして朱鳥にキスするが朱鳥はやっぱ虎白が好き
・龍は自分が人間から離れてくのと虎白の頼み(朱鳥を守ってくれ)に悩み逃げ出す
・龍を探しに来た虎白と戦う(三角関係のもつれ)。和解
・二人は衛星を止める手段を求め地底へ。二人で緑の竜となりマグマを抜ける。朱鳥は二人を見送った後に流星街へ
5章
・地底を数か月探検。古代人と邂逅
・地球は過剰な原発と暴走で一度滅び古代人は地底に都市建設し眠ったが、20年前に目覚めて隕石を落とし始めたと判明
・亀山は古代人が最初に接触した現人類だが古代人を裏切り現人類を造血幹細胞移植で救い、今は地底にある全生物のオリジン(液状)と同化し究極生物となり衛星衝突から現人類を救おうとしてる
・古代人は亀山をかつての我々と批判し(際限ない向上心と科学崇拝)奴を止めろと依頼
・龍と虎白は迷うが亀山が地底を襲撃。龍たちは古代人と不戦を契約。衛星はもうすぐ地球だが何とかすると古代人は約束
6章
・亀山はオリジンと同化し究極生物に。龍も人間でありたいが(同化すると人型に戻れる保証なし)世界を救うため決意。虎白は迷わない。二人でオリジンに飛び込むが虎白は行方不明に
・龍と亀山の二対の巨獣が富士樹海を割り地表に出て富士山上空の満月の夜空で戦う。亀山は寒気がする完璧な球体で直径4km。龍は全長8km。なお富士山火口は直径780m
・亀山が地表にビームすると地平線まで異形植物の森林に
・龍は負けるが究極生物化した虎白が助けに来る。虎白はずっと前から力を使い過ぎてるので同化すると直ぐ消滅するが良いかとオリジンに聞かれてた。虎白は全てを捧げ龍に完全同化し二人は麒麟となる
・亀山と戦う最中に衛星が落ちてくるが古代人が月から呼び寄せた岩石群で相殺。地球は粉塵に覆われる。麒麟の二人は引力で残骸落下から人々を守りつつその隙に太陽めがけて宇宙に昇り、地球規模で引力と斥力を操り亀山を残骸で固め宇宙へ引き上げ太陽に投げる
・虎白は龍に「朱鳥を守ってやれよ」と言い消滅。麒麟が朽ちて龍は富士山火口に落下。龍(竜。黄。全長30m)から流れる血で火口は満たされ、横たわる龍は死に向かうが、朱雀となった朱鳥が飛んできてハグ。薄赤と黄が混じり血の池は赤となり竜血樹の森が生まれ、龍と朱鳥は人型に戻り裸の赤い血の人間となる。龍の古代生物が消滅する前に実体化し二人を乗せて地上に向かい飛び立つと、朝日が昇る
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内容に関するアピール
・少年ジャンプ
(悲劇/勝利/友情/努力/恋愛/力のインフレ/喪失)
・エモい
(覚醒と暴走/片思い相手は親友が好き/人間から離れてく〔人と違う自分〕/自分と世界の天秤/勝って死ぬが女神が救う)
・えっち
・漫画/アニメ化が楽
(各章が映像25分×2~3。6章で14話の1クール)
・時事的問いかけ
(人間こそ地球のモンスター? 自然や古代人との対話)
・国際性
(怪物は中国の四神と幻獣。中国語市場も狙う)
・虎白はイケメン枠
・星羅ちゃんの渾沌はえぐい
■
・SF設定の深さはグレッグ・ベアのブラッド・ミュージックを目指すがあくまでソフトSFで中学生も楽しめる塩梅で語る
・着想はイタリア火山の原始生物から植物特性を持つ動物細胞(プラニマル細胞)を作る研究。最近ハムスターへの移植成功が発表
・血の混じりあいは色の3原色
・造血幹細胞は無限増幅できると思われ超大量出血も恐らく可能
・現実の竜血樹も樹液は赤
(写真はシンガポール)
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