【1】
マンガに限らず、創作では「好きなことを描く」「好きなものを描く」べきだというアドバイスがされることが多いです。
たぶん、好きなものについては、作者の気持ちも乗りやすいですから、読者にも熱量の伝わりやすい作品が作れる。だから勧められるのではないでしょうか。
【2】
しかし、いざ好きなことを描こうとすると、意外と難しいものです。
たとえば、自分が好きだからこそ、自分を満足させるだけの表現力(絵においても、説明においても)がないと、いつまでも作品のできばえに納得できなかったりします。
また、自己表現になれていないと、妙に引っ込み思案になってしまって、好きなことをストレートに表現できず、せっかくの思いが読者に伝わらなかったりもします。
【3】
それでも、がんばって自分の(時に、恥ずかしいかもしれない)気持ちを伝えることは大事です。先ほど書いたように、そういうもののほうが読者の心を打つからです。
だから、ぜひあなたの、性癖や趣味が「はっきりと出てしまっている」作品を、描くことに一度チャレンジしてみてください。
【4】
先ほど書いたように、自分の技量だと、作品全体として自分を満足させるものは描けない、という人もいると思います。だったら、作品のどの部分で自分の性癖や趣味を全力で出すかを考えて、作品のいいところでうまくこだわりを活かしましょう。
また、引っ込み思案になってしまう人。ここで怖じ気づいてしまうのはマイナスでしかありませんから、思い切ってやってみてください。
(テーマ設定:古屋兎丸、課題本文:さやわか)
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<運営による追記:提出されたすべてのネームおよび完成稿に対する主任講師からのコメントはこちらからご覧いただけます。>