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春学期の課題「100枚のドローイング」のあなた自身のドローイ ング中から、自分なりに何か最も「ひっかかり」を感じた一点を改 めて選び、その一点を「契機」にして、さらにそれを「展開」 した「作品」(絵画でも立体でも映像でもパフォーマンスでもなん でもいい)を制作してください。
そして、契機となったドローイングと一緒に提出してください。
秋学期からの受講生は、下記、「100枚ドローイング」の課題を 読み、「短時間で自分に負荷をかける程度のドローイング」 を描いてください。枚数は問いません。そして、その中で最も「ひ っかかり」を感じた一点を契機に作品を制作してください。
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【100 枚のドローイング】(2016年5月29日、スタディ3課題)
ドローイングを100枚描いてください。
ドローイング(drawing)とは本来、紙にペンや鉛筆などの 硬い筆記具でひっかく(draw)ように描いたものを意味します が、ここではもっとゆるやかに、<作品>の手前にある発想の起源 のようなものを素早く描き記したもの、というほどの意味です。
したがって素材も画材も問わない。紙でも紙以外でも、ひっかく線 描でも筆で塗っても、写真でも、コラージュでも、立体物でも、 CGでも、言葉でも何でもいい。大きさも自由です。
しかし、100枚はクリアしてください。なぜ100枚なのか。1 00枚そのものに根拠はないけれど、短期間に集中してできるだけ 多く(だから200枚でも300枚でもいいけれど) という意味で、自分自身に負荷をかけるためです。
そして負荷をかけるのは手だけではだめです。制作しながら脳みそ がしびれるほど考え続けてください。自分は何をどう描こうとして いるのか。描きながら見つめ続けてください、 これでいいのかどうか、眼が眩むほどに。
手と脳と眼を総動員して負荷をかけ続けても、たぶん答えらしきも のは何も見つからないでしょう。でも、負荷をかけつづけていると 、しだいに手と脳と眼が分離したそれぞれではなく、渾然とした内 蔵感覚のようなものに変貌する一瞬が訪れる、かもしれない。
それが描くこと(制作すること)の最も根底を支えるフィジカルな 力の端緒なのだと、ぼくは考えています。
最後に、自分の描いた100枚のドローイングをもう一度見直し、 自分が結局は何を実現したのか、あるいは実現しようとしたのかと いうことを、短いステートメントにして下さい。