わたしたちは歌を、しばしばその歌詞の意味内容から説明しようとします。しかしそれでは、歌は歌い手のパフォーマンスから切り離され、歌い手の身体は見過ごされることになります。実際にあることば、あるメロディ、あるいはあるリズムを歌として実現しているのは歌い手の身体です。こうした歌い手の行為を批評するためには、彼らの声に表れる変化、身体の変化を表現することばが必要となるでしょう。

こうした問題を念頭に置いて、今回は、既存の流行歌を一曲取り上げ、歌い手の声と身体の用い方に焦点を当てて論じて下さい。取り上げる歌い手や歌のジャンルは問いませんが、当日その曲をきいた上で講評を行うので、長くても7, 8分以内のものとします。さまざまな身体動作も射程に入れていただく意味で便宜上「声と身体」と書きましたが、発声器官もまた身体の一部であり、声の用いられ方のみを扱っても構いません。

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