ある時期まで、日本の文化の背景にアメリカ文化からの影響、その影が存在するというのは、自明のこととされていました。

僕のこれまでの著書も、たいていアメリカのことについて書いています。

『ラーメンと愛国』は、一見ラーメンと日本に関するものに見えますが、稲作文化の国が小麦食を受け入れるようになった戦後の経緯とアメリカ文化の影を論じています。だからこそ、その見立てとしてアメリカと向き合う作家「片岡義男」へのオマージュ仕立てにしています。『ジャニ研』は、占領国に押しつけられた「ポストコロニアル」なものとしてジャニーズを捉え、ジャニー喜多川と戦後史を見直すという試みでした。自分としては抜群におもしろい試みだったと思いますが、いまいちウケませんでしたが。

僕以外では、佐々木敦『ニッポンの音楽』は、日本のポップスを一貫して輸入品として眺めるということに徹しています。東浩紀『動物化するポストモダン』も、アニメがまるで日本古来の文化を継承しているというウソを指摘する場面はとても重要な箇所だったように思います。

今回のテーマは、身近なものの中に潜む「アメリカ」、それを通してみる日本、日本人です。見出す対象は、あらゆる分野の作品、現象なんでも構いません。

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