わたしからの課題は以下のとおりです。

《共同討議「昭和批評の諸問題1975-1989」(『ゲンロン1』所収)について自由に論じなさい。ただし、必ず対話形式で綴ること。》

今回の課題は「媒体」という項目に割り振られています。ですから、批評の内容的水準は無論のこと、その叙述形式の効果にも、過去回以上の注意を払う態度が要求されるべきでしょう。出題はその方向づけを企図しています。形式面で「も」魅せてください。対話形式という条件さえ満たされていれば、対談風でも座談会風でも、はたまたシンポ風でも雑談風でも、あるいはそれ以外の得体の知れぬ何かでもかまいません。自由です。なお、出題の性質も鑑み、今回は2000~8000字程度と幅をもたせた字数設定とします。フィクショナルな対話体が基本となるでしょうが、じっさいに音源収録したうえで、文字起こし→再編成→圧縮→加筆の作業工程を反復的に経由した作品があってもよさそうです。講義では過去の実例を提示しつつ解説する予定です。

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批評再生塾の第1期も終盤。各者、どこか自己模倣の回路に嵌ってはいないでしょうか。あるいは、透かし見えてきた結末の光景から導かれる試合放棄や当落に対する焦燥の悪循環に。確立されつつある個々の批評スタイルをいったん切断する機会に、なにより書き進める悦楽(がかつて存在したのであればそれ)を取り戻す機会に、今回の課題を読み換えてもらえたらと願っています。「2015→2016」を跨ぐわけですし。批評性とエンターテインメント性とを両立させた高テンションのテキストを期待しています。

課題提出者一覧