ゲンロン 大森望 SF創作講座 2017
ゲンロンSF創作講座2017へようこそ
2016年4月に開講した「SF創作講座」第1期は、大成功のうちに幕を閉じた。始まる前には、正直、受講生が集まるかどうか、水準をクリアした作品が提出されるかどうか、内心たいへん不安だったが、すべて杞憂に終わり、すばらしいゲスト講師陣のもと、すばらしくやる気のある受講生が集まって、なんとも濃密な1年を過ごすことができた。
講座の実際については、早川書房から4月20日に刊行される『SFの書き方 「ゲンロン 大森望 SF創作講座」全記録』をぜひ読んでいただきたい。ゲスト講師陣の講義と講評、受講生が提出した梗概(+アピール)および実作例を収録し、1年間の成果が凝縮された、たいへん中身の濃い本になったと自負している。
その1年を締めくくる最終課題で、激戦を制してゲンロンSF新人賞を射止めた高木刑氏や、飛浩隆賞を受賞した高橋文樹氏をはじめとして、2020年代ののSFを担っていく才能が見出せたと思う。
第1期の開講の辞でも書いたとおり、日本SFはいま、第二の黄金期。綺羅星のごとき才能が群雄割拠するSF戦国時代の最前線に、ゲンロンSF創作講座出身の新たな猛将たちが躍り出る日も遠くないだろう。
この流れを止めないためにも、このほど「SF創作講座」第2期を開講する運びとなった。ゲスト講師は、今年1月に直木賞を受賞した恩田陸氏をはじめ、日本SFの第一線で活躍する作家と編集者たち。毎回、講師の話を聴き、質疑応答に参加するだけでも十二分にスリリングな体験になるし、提出した梗概は毎回かならず3人の講師(作家+編集者+大森)に査読され、かなりの確率で講評される。その梗概が高い評価を得れば、実作を書いて講評してもらう道がひらける。
とはいえ、本講座における課題の提出は、受講生の義務ではなく権利。書けたら書くけど……というカジュアルな参加も歓迎するし、欠席しても問題ない(講義および講評すべてを収録した動画アーカイブが、受講生全員に公開される)。逆に、石にかじりついてでも作家になりたい人にとっては、実力を試す最高の場になる。書きたい作品のあらすじとポイントをアピールする力は、プロになったとき、必ず役に立つだろう。
小説の書き方は、かならずしも教えられて身につくものではない。とはいえ、ジャンルのさまざまなテーマに応じた作法や心構え、やってはいけないことなど、学ぶべきことはたくさんある。深い井戸に石を投げ込むようにして、新人賞への投稿と落選を漫然とくりかえしている人にとっては、自分が考えたプロット、書き上げた作品をプロの講師に見てもらい、意見や評価を受けるだけで、よほど効率的にスキルを磨けるはず。ファンタジーやホラー、ミステリなど、SF以外の分野で作家になる道を模索している人にとっても、小説を書く基本は同じ。ライトノベルや純文学などの方法を使ってSFの課題をクリアしてもいいし、むしろそれが武器になるかもしれない。
門戸は広く、ハードルは低く。SFについて学びたい人も、とにかく小説を書いてみたい人も、ぜひ受講してほしい。濃いキャラクターが集まっていた第1期生に対して、第2期ににはどんな才能が集まるのか。いまから楽しみにしている。
大森望
プログラム
- 「SF創作講座」第2期(2017年度)の開講期間は、2017年6月から2018年5月までの12ヶ月間です。主任講師は書評家・SF翻訳家の大森望です。期間途中での入講、一部講義のみの受講は受け付けておりません。
- 本講座の講義および講評会は、月1回、原則として第3木曜日の夜に、ゲンロンカフェまたは五反田アトリエで行います。
- 各回は3コマからなります(例外あり)。1限(19:00-20:00)はゲスト講師の創作環境やテクニックに迫る講義。2限(20:15-21:45)は、課題に沿って受講生が執筆した梗概を講評し、3編の優秀作を選出します。選ばれた受講生は、次回までに梗概を元にした短篇を執筆・提出します。3限(22:00-23:00)は、前月選ばれた梗概優秀作を発展させた短篇の講評を行います。
- 本講座では、すべての受講生は、下記の<超SF作家育成サイクル>に基づいた10回の梗概+アピール文を提出することが求められます。また、成績に応じて、梗概を元にした短篇小説を提出していただきます。すべての提出物は専用サイトで公開されます。
- 1講義にて課題提示
- 各回講義のおおよそ1ヶ月前までに、ゲスト講師から課題が提示されます。課題は「タイムマシン」など道具立てに関するもの、「火星」など舞台に関するもの、あるいは表現手法に関する具体的な指定など、講師によりさまざまです。第1期の課題は、こちらでご覧いただけます。
- 2webにて梗概提出
- 受講生は、各回講義の7日前までに、課題に沿った梗概(1200字程度)と内容に関するアピール(400字程度)を提出することが求められます。受講生は、所定のフォームより、梗概とアピールを指定のウェブサイトにアップロードします。提出されたテキストは、受講生以外でもアクセスできる状態で公開されます。一般読者の反応は以下の選考・講評で考慮されます。
- 3講義にて上位3名選出
- 講師によって、優秀な梗概が3本(回により異同あり)選ばれます。選出された3名は④に進み、惜しくも選外となった他の受講生は、その日提示された新しい課題に基づいて、次回提出する梗概の準備を始めます。
- 4webにて小説提出
- 梗概が選ばれた3名は、次回講義の7日前までに、梗概に基づく短篇小説(原稿用紙50枚程度)を執筆・提出します。この3名については、②の梗概提出と④の小説提出が同時並行の作業になります。
- 5講義にて優秀作選出
- 提出された短篇には、講師の協議に基づいて点数が割り振られます。点数は3人を合計したものが、10点+(受講生総数-その課題で梗概を提出した人数)になるように配分します。点数の推移は特設サイトで公開されるとともに、最終講評において考慮の対象となります。
以上のサイクルを繰り返すことで、受講生は「課題に沿った小説を組み立てるプロット力」「分量に見合ったアイデアを生み出す発想力」「作品を魅力的に提示するプレゼン力」「発想を作品に落とし込む筆力」など、SF作家としての基礎体力を確実に向上させることになります。
- 全10回の講義を終えたのち、1ヶ月の準備期間をおいて、2018年5月に修了作品を対象とした最終講評会を行います。修了作品の課題、分量など規定はのちに公開します。
- 最終講評会では最優秀作を1つ、優秀作を若干選出します。最優秀作を提出した受講生は『ゲンロン』ほか商業媒体に提出作品を掲載し、デビューする権利を得ます。最終講評会の詳細については、のち公開いたします(最優秀作以外についても、商業デビューにつながるような仕掛けを準備中です)。
スケジュール
日程 | 1限目 | 2限目 | 3限目 | 講師 | |
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5月下旬 | 東浩紀より課題の提示 | ||||
第1回 | 6月15日(木) | 19:00-20:00 導入 |
20:15-21:45 講義 |
22:00-23:00 梗概講評会 |
東浩紀+井手聡司(早川書房)+大森望 |
第2回 | 7月20日(木) | 19:00-20:00 講義 |
20:15-21:45 梗概講評会 |
22:00-23:00 実作講評会 |
長谷敏司+小浜徹也(東京創元社)+大森望 |
第3回 | 8月31日(木) | 19:00-20:00 講義 |
20:15-21:45 梗概講評会 |
22:00-23:00 実作講評会 |
藤井太洋+塩澤快浩(早川書房)+大森望 |
第4回 | 9月21日(木) | 19:00-20:00 講義 |
20:15-21:45 梗概講評会 |
22:00-23:00 実作講評会 |
円城塔+伊藤靖(河出書房新社)+大森望 |
第5回 | 10月19日(木) | 19:00-20:00 講義 |
20:15-21:45 梗概講評会 |
22:00-23:00 実作講評会 |
法月綸太郎+都丸尚史(講談社)+大森望 |
第6回 | 11月12日(日) | 19:00-20:00 講義 |
20:15-21:45 梗概講評会 |
22:00-23:00 実作講評会 |
飛浩隆+塩澤快浩(早川書房)+大森望 |
第7回 | 12月21日(木) | 19:00-20:00 講義 |
20:15-21:45 梗概講評会 |
22:00-23:00 実作講評会 |
山本弘+小浜徹也(東京創元社)+大森望 |
第8回 | 1月19日(金) | 19:00-20:00 講義 |
20:15-21:45 梗概講評会 |
22:00-23:00 実作講評会 |
恩田陸+伊藤靖(河出書房新社)+大森望 |
第9回 | 2月22日(木) | 19:00-20:00 講義 |
20:15-21:45 梗概講評会 |
22:00-23:00 実作講評会 |
新井素子+溝口力丸(早川書房)+大森望 |
第10回 | 3月15日(木) | 19:00-20:00 講義 |
20:15-21:45 梗概講評会 |
22:00-23:00 実作講評会 |
山田正紀+塩澤快浩(早川書房)+大森望 |
5月18日(金)※ | 第2回 ゲンロンSF新人賞選考会(最終講評会) | 審査員:山田正紀+大森望+東浩紀・ |
やむを得ない事情により、日程を変更する場合がございます。その際はあらかじめ、メール等でご連絡を差し上げます。
募集概要
定員
正規受講生 40名(受付終了)
聴講生 10名(受付終了)
※通年での募集となります。
正規受講生 募集期間
2017年3月31日− 2017年5月15日(終了)
正規受講料
168,000円(税別)修了作品審査料を含む
※ゲンロン友の会第7期会員、批評再生塾(第2期)受講生、新芸術校(標準コース第2期、上級コース第1期)受講生、SF創作講座(第1期)受講生の方は割引が適用されます。いずれも5000円の割引となります。
聴講生 募集期間
2017年5月16日− 2017年5月31日(終了)
聴講料
98,000円(税別)
※聴講生は、各回の講義を会場で聴講することができますが、課題を提出したり、講評を受けたりすることはできません。最終講評会についても同様です。
※ゲンロン友の会第7期会員、批評再生塾(第2期)受講生、新芸術校(標準コース第2期、上級コース第1期)受講生、SF創作講座(第1期)受講生の方は割引が適用されます。いずれも5000円の割引となりますが、割引は併用できません。
お申込み
ゲンロン 大森望 SF創作講座の受講を希望される方は、受講規定をお読みになってから、下記フォームに必要事項を入力し送信してください。
銀行振込をご希望の方は、フォームを送信し、下記振込口座のいずれかに1週間以内に学費全額(消費税込)をご入金ください。割引の有無によって値段が違います。お支払いいただく金額は、自動送信の受付確認メールに記載されています。入金が確認でき次第、手続き完了となります。振込手数料は申込者の負担とさせていただきます。
クレジットカードでの決済を希望する方は、フォーム送信後に現れる決済画面(EC-CUBE)の指示にしたがい、手続きを終えてください。決済終了が確認でき次第、手続き完了となります。友の会およびゲンロンスクール受講生割引の適用をご希望の方は、適用がなされているか確認のうえ、決済をお願いいたします。決済画面のURLは、自動送信の受付確認メールにも記載されています。
どちらの場合も、入金が確認されない場合は、申込みはキャンセルとさせていただきます。
振込先
- 三菱東京UFJ銀行 中目黒支店 普通口座 0062050 カ)ゲンロン
- ゆうちょ銀行 〇一八店 普通口座 8907479 (記号番号:10190-89074791) カ)ゲンロン
- 楽天銀行 第二営業支店 普通口座 7527360 カ)ゲンロン
受講までの流れ
授業開始日は6月15日です。5月中に個別のメールにて初回授業のご案内を差し上げます。
受講規定
授業期間 | 授業期間は2017年6月から2018年5月の1年間です。 |
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受講手続 | 所定の受講申込みフォームからの申込みと学費の納入が確認された時点で受講手続が完了するものとします。受講手続は申込み順で行われます。また、受講の申込みをもって本受講規定に同意したとみなされるものとします。受講手続完了時にはメールで連絡いたします。 |
定員 | 定員は40名です。ただし、応募数が開講最少人数に満たないときは開講しない場合があります。最少人数は別途告知いたします。 |
スケジュール | 授業日・授業時間はプログラムに明示いたします。 |
撮影・放送 | 講義と講評会の一部はネットで中継されることがあります。受講者には、欠席時自習や復習のため、受講期間のあいだ有効な視聴権限を付与します。ゲンロンは記録および広報のため、授業風景を予告なく静止画あるいは動画で撮影することがあります。撮影を希望しない受講生はその場で必ず申し出てください。 |
受講料 |
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在籍証明 | 教程の3分の1以上を欠席した場合は、在籍したと認められない場合があります。 |
注意事項 | 自己の受講資格および在籍資格を第三者に譲ることは、いかなる場合も認められません。設備・機材を破損する、授業を妨害する、講師陣の中傷を行う、営業を妨害するなど、当社(株式会社ゲンロン)に不利を及ぼす行為をした受講生は、当社の判断により除籍・退学となる場合があります。その場合も受講料の返金は行いません。 また、運営にあたりまして、主任講師と受講生が参加するメーリングリストを作成させていただく予定です(任意参加)。詳しくは別途、ご案内差し上げます。 ゲンロン 大森望 SF創作講座は学校教育法が定める学校や各種学校ではありません。 |
申し込みフォーム
お問い合わせ
ゲンロン 担当 徳久倫康
info[at]genron.co.jp
講師
大森望|おおもり・のぞみ
1961年、高知生まれ。書評家・SF翻訳家・SFアンソロジスト。著書に『21世紀SF1000』、『新編・SF翻訳講座』、《文学賞メッタ斬り!》シリーズ(豊崎由美と共著)、《読むのが怖い!》シリーズ(北上次郎と共著)など。アンソロジーに《NOVA 書き下ろし日本SFコレクション》、《不思議の扉》の各シリーズのほか、『星雲賞SF短編傑作選 てのひらの宇宙』など。訳書にコニー・ウィリス『ブラックアウト』『オール・クリア』など多数。2013年には『NOVA』が第34回日本SF大賞特別賞を受賞。
ゲスト講師
長谷敏司|はせ・さとし
1974年、大阪生まれ。2001年、第6回スニーカー大賞金賞を受賞した『戦略拠点32098 楽園』(KADOKAWA)でデビューしたのち、ライトノベルからSFに活動の場を広げる。2015年、『My Humanity』(早川書房)で第35回日本SF大賞を受賞。その他の著作に『円環少女』シリーズ(KADOKAWA)、『あなたのための物語』(早川書房)、『BEATLESS』(KADOKAWA)、『メタルギアソリッド スネークイーター』(KADOKAWA)など。
藤井太洋|ふじい・たいよう
1971年、奄美大島生まれ。 国際基督教大学中退。舞台美術、DTP制作、展示グラフィックディレクターなどを経て、2013年までソフトウェア開発・販売を主に行う企業に勤務。2012年、電子書籍個人出版「Gene Mapper」を発表し、作家として一躍注目を浴びる。同年12月短篇小説「コラボレーション」「UNDER GROUND MARKET」の2作で商業誌デビューし、2013年4月に、「Gene Mapper」の増補完全版『Gene Mapper -full build-』(ハヤカワ文庫JA)を刊行。『オービタル・クラウド』(早川書房)で、第35回日本SF大賞、第46回星雲賞(日本部門)を受賞。2015年より、日本SF作家クラブ会長を務める。
円城塔|えんじょう・とう
1972年、札幌生まれ。研究者を経て作家。SF、純文学問わず広く活動中。主な著書に、『Self-Reference ENGINE』(文藝春秋、2014年 Philip K. Dick Award 特別賞)、『烏有此譚』(講談社、第32回野間文芸新人賞)、『道化師の蝶』(文藝春秋、第146回芥川龍之介賞)。訳書に、チャールズ・ユウ『SF的な宇宙で安全に暮らすっていうこと』(早川書房)。近作に『シャッフル航法』(河出書房新社)、『エピローグ』(早川書房)、『雨月物語』(河出書房新社、池澤夏樹個人編集日本文学全集所収)、『プロローグ』(文藝春秋)。
写真提供=新潮社
法月綸太郎|のりづき・りんたろう
1964年、松江生まれ。京都大学法学部卒。在学中は京都大学推理小説研究会に所属。1988年に『密閉教室』(講談社)でデビュー。2002年「都市伝説パズル」で第55回日本推理作家協会賞短編部門を受賞。2005年『生首に聞いてみろ』(角川書店)で第5回本格ミステリ大賞を受賞。2013年より本格ミステリ作家クラブの会長を務める。『頼子のために』(講談社)、『一の悲劇』(祥伝社)、『ふたたび赤い悪夢』(講談社)、『ノックス・マシン』(河出書房新社)など著作多数。
飛浩隆|とび・ひろたか
1960年島根県生まれ。島根大学卒。大学在学中に第1回三省堂SFストーリーコンテストに入選。『象られた力』で第26回日本SF大賞を受賞。著書に『グラン・ヴァカンス』『ラギッド・ガール』。
山本弘|やまもと・ひろし
1956年生まれ。1988年、プロデビュー。2011年、『去年はいい年になるだろう』(PHP研究所)で星雲賞日本長編部門を、2016年、「多々良島ふたたび」(早川書房)で同日本短編部門を受賞。他に代表作は『神は沈黙せず』『アイの物語』『詩羽のいる街』(以上、角川書店)、『MM9』『BISビブリオバトル部』(以上、東京創元社)、『地球移動作戦』(早川書房)、『プロジェクトぴあの』(PHP研究所)、『僕の光輝く世界』(講談社)など。
恩田陸|おんだ・りく
1964年、宮城県生れ。早稲田大学卒。1992年、日本ファンタジーノベル大賞の最終候補作『六番目の小夜子』で作家デビュー。2005年『夜のピクニック』で吉川英治文学新人賞・本屋大賞を、2006年『ユージニア』で日本推理作家協会賞を、2007年『中庭の出来事』で山本周五郎賞を、2017年『蜜蜂と遠雷』で直木賞を受賞。その他、著作多数。
新井素子|あらい・もとこ
1960年、東京生まれ。立教大学文学部卒。高校時代に書いた「あたしの中の…」が第1回奇想天外SF新人賞佳作に入選し、デビュー。1981年の『グリーン・レクイエム』(講談社)、1982年の『ネプチューン』で2年連続で星雲賞を受賞。1999年、『チグリスとユーフラテス』(集英社)で日本SF大賞を受賞した。『……絶句』(早川書房)、『ひとめあなたに…』(東京創元社)、『おしまいの日』(中央公論新社)、『未来へ……』(角川春樹事務所)など著書多数。
写真提供=新潮社
山田正紀|やまだ・まさき
1950年、名古屋生まれ。1974年、「神狩り」でデビューし、同作で第6回星雲賞日本短編部門を受賞。『最後の敵』(徳間書店)で第3回日本SF大賞を受賞、『ミステリ・オペラ』(早川書房)で第2回本格ミステリ大賞と第55回日本推理作家協会賞を受賞。SF、ミステリ、冒険小説など多岐にわたる分野で活躍する。『宝石泥棒』(角川春樹事務所)、『エイダ』(早川書房)、『神狩り2』(徳間書店)、『カオスコープ』(東京創元社)、『神獣聖戦』(徳間書店)、『桜花忍法帖』(講談社)など著作多数。
東浩紀|あずま・ひろき
1971年、東京生まれ。哲学者・作家。専門は現代思想、表象文化論、情報社会論。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。株式会社ゲンロン代表、同社発行『思想地図β』編集長。著書に『存在論的、郵便的』(新潮社、第21回サントリー学芸賞)、『動物化するポストモダン』(講談社現代新書)、『クォンタム・ファミリーズ』(新潮社、第23回三島由紀夫賞)、『一般意志2.0』(講談社)、『弱いつながり』(幻冬舎、紀伊國屋じんぶん大賞2015)、『ゲンロン0 観光客の哲学』(ゲンロン)など多数。