テーマ

「『これがSFだ!』という短編を書きなさい」

  • 東浩紀
  • 小浜徹也
  • 長谷敏司
  • 塩澤快浩 (早川書房)
  • 大森望
  • 梗概審査:東浩紀
  • 梗概審査:小浜徹也(東京創元社)
  • 実作審査:長谷敏司
  • 実作審査:塩澤快浩 (早川書房)
  • 課題提示、梗概審査、実作審査:大森望

梗概提出締切| 2016年4月14日(木)

梗概講評会| 2016年4月21日(木)

実作提出締切| 2016年5月12日(木)

実作講評会| 2016年5月18日(水)

講座の初回は、僕のほうからテーマを設定することになってるんですが、SFに対する考え方や知識にもずいぶん幅があるようなので、第1回のテーマは以下のようにしたいと思います。

「これがSFだ! と、あなたが思う短編を書いてください」

SFは、一般的にはサイエンス・フィクションの略称とされていますが、かならずしも科学性が必須というわけではありません。じゃあ、いったいどこまでがSFなのか?

なにも物差しがないと途方に暮れる人もいるでしょうから、課題図書というか参考図書として、ケン・リュウの短編集『紙の動物園』(早川書房)を挙げておきます。昨年、もっとも話題になった翻訳SFであり、Twitter文学賞海外部門を受賞するなど、SF外からも注目されている1冊。又吉直樹が「アッコにおまかせ」で絶賛したことでも有名。現代SFを代表する短編集だと言ってもいいでしょう。

もっとも、表題作は、ジャンル的にはファンタジーなんですが、そういう作品が大きなSF賞をいくつも受賞していることに、SFの幅広さがあらわれています。いまSFを書くなら、このぐらいは読んでおかないと……という本ですが、「オレはそんなの読まなくても書ける」という人は無視してもかまいません。

第一段階は、梗概(あらすじ)提出なので、アイデア勝負に見えるかもしれませんが、読みたい気持ちにさせることが重要です。世間的にぜんぜんSFじゃなさそうなネタでも、”これがSFだ!”と言い張れるポイントがあればなんでもOK。ケン・リュウを倒すつもりで、ふるってチャレンジしてください。(大森望)

課題提出者一覧