現在、批評に関わる人間にとって「日本文化論」は、きわめて厄介なテーマだと言ってよいでしょう。近代以降に試みられてきた「日本文化論」の数々は、今やそのほとんどが失敗、あるいは勘違いの烙印を押されているし、そもそも思考を「日本」の「文化」の「論」に絞ること自体、致命的な視野狭窄である…… という批判がすかさず飛んでくることでしょう。

少なくとも、戦後日本の美術批評史において、日本には固有の美術があると考える「日本文化論」に対しては、そのような民族主義的でローカルな思考は有害であり無意味だ、という批判が容赦なく浴びせかけられてきました。

はたして、「日本文化論」は可能なのでしょうか?

みなさんには、現在、それでもなお「日本文化論」を書くとするなら、どのような理路が立てられるのかを考えてもらいたいです。もし、「日本文化論」など不要である、と思うなら「日本文化論批判」でもかまいません。

<運営による追記:今回は新芸術校とのコラボレーションとして、新芸術校の受講生も同じ課題に提出が可能です。批評再生塾生の優秀者は、従来通り三名選ばれます。別途芸術校生からも優秀者が選ばれ、全員がプレゼンテーションを競います。なお、得点も全員に割り振りとなります。また、今回提出された受講生の全作品への下読み委員からのコメントはこちらからご覧ください。>

課題提出者一覧