ABOUT

マンガで対話しよう。

マンガを描く上で、そして表現者としてその活動を続けていく上で、絶対に必要な能力があります。それは「対話する力」です。
マンガを描くことは、孤独な行為ではありません。創作の際には、常に、誰かとの対話があります。
ひらめき☆マンガ教室を受講すると、その強力な「対話する力」が身につきます。
そこに価値を感じ、努力してくださる受講生を募集いたします。
ではその、マンガを描く際に必要な「対話する力」とは何でしょうか。
以下、5つご紹介します。

①読者との対話
マンガを描くときには「こう描いたら、読者に意図が伝わるんじゃないか?」「読者は、どんなマンガを面白いと思うのだろう?」と懸命に考えながら、絵と言葉を画面に配置します。それはまさに、作家から読者への、対話的な働きかけです。
マンガは「読み物」です。だからこの話は、実は商業作品でも、ネットや同人誌で作品を無料公開するのでも、同じことです。結局は、それを読むのがどんな人なのか、その人に何をどのくらいわかってもらいたいかを見据えて、その人との対話を試みることになります。
ひらめき☆マンガ教室では、その「作品を通して、読者と対話する」力を養います。

②過去のマンガ家との対話
マンガを描くことは、「過去のマンガ家たち」との対話でもあります。日本のマンガの歴史は長く、いろんな作家たちが、テクニックを磨き、積み重ねてきました。新たな手法が生まれては、意味や形を変えながら、他の作家たちによって繰り返し用いられてきたのです。あなたがマンガを描く際には、そうした過去の作家たちの優れた技を理解し、あなたもまた自分の表現へと活かしていくことになります。それは、過去、現在、そして未来へと、マンガ表現についての対話を継続していくことでもあります。
ひらめき☆マンガ教室では、コマ割りやリズム、マンガの文法、演出、キャラ造形や企画作りにいたるまでの表現を、商業活動を続ける豪華なゲスト講師陣との直接対話で、学ぶことができます。

③仕事相手との対話
こういう対話もあります。もしあなたがプロを目指してマンガを描くなら、仕事の相手(編集者、クライアントなど)とも、対話をしながら作品を作ることになるでしょう。その人が言っていることの意味を理解して、知りたいことをうまく質問して、まさに対話の中から、表現の落とし所を見つけていくことになるでしょう。ひらめき☆マンガ教室では、あなたが誰かと一緒にマンガを作る際に、どのようなコミュニケーションが必要で、どう振る舞えばいいのかをみっちり指導します。

④自分自身との対話
ひらめき☆マンガ教室では、自分を客観的に見ること、つまり自分自身との対話が求められます。自分はなぜそんな表現をしたのか、読者に何を言いたいのか、自分のクセは何か、強みは何か、弱い部分は何か、「彼を知り、おのれを知れば百戦あやうからず」という言葉がありますが、それを知ることが、マンガを描く力になるのです。あなたが成長するには、好き勝手に描けばいいわけでもありません。かといって、誰かから言われたことをそのままやればいいわけでもありません。ひらめき☆マンガ教室は、あなたが自分を知り、何をするのか定めるサポートを行います。

⑤コミュニティとの対話
そして最後に、マンガを描くことは、志を同じくする人々との対話の機会でもあります。ひらめき☆マンガ教室には、あなたと同じように「マンガを描こう」「もっと自分のマンガを伸ばそう」と思う人たちが集まっています。また、商業作品で活躍しているゲスト講師も次々に登場します。この「マンガ教室というコミュニティ」との積極的な関わりを通してこそ、上記①~④の対話も育まれていきます。

ひらめき☆マンガ教室では、上記5つの対話に積極的に踏み出し、自分の作品をより良いものに変えようと努力する方のご参加をお待ちしております。
ぜひ一緒に、マンガで対話し、実りある一年間を過ごしましょう。
多数のご応募をお待ちしております。

主任講師 さやわか

PROGRAM

プログラム

  • ゲンロン ひらめき☆マンガ教室(以下、ひらめき☆マンガ教室)第5期の開講期間は、2022年4月から2023年3月までの12ヶ月間です。開講期間途中での受講申込みや、一部講義のみの受講は受け付けておりません。
  • 本講座は制作経験の有無にかかわらず、「マンガ家としての総合力を身につけたい」と望むあらゆる人々に開かれています。
  • 本講座の受講生には「制作コース」と「聴講コース」の区別があります。聴講コースは制作コースとくらべて安価で受講することができますが、各回の課題(同人誌、最終課題含む)を提出することができません。
  • 本講座の講義および講評会は月1回から2回、原則として週末の午後にゲンロンカフェにて行います。本講座では、ゲスト講師をお招きし、テーマに沿って作品制作と講評を行う「着想」「展開」「応用」、および主任講師が受講生の制作をサポートする「ひらめき」を組み合わせた授業スケジュールが組まれています。また、11月には同人誌の制作・販売を実践します。同人誌制作・販売の関連費用は授業料に含まれます。講評の一部は、生徒のデビューをサポートするためYouTubeで中継されます。
  • 「着想」「展開」「応用」の授業では、制作コースの受講生は、下記の〈超・ひらめき☆マンガ家育成サイクル〉にもとづき、合計10編のネームとアピール文、完成稿を提出することが求められます。すべての提出物は専用ウェブサイトで公開されます。
  • ひらめきマンガ家育成サイクル図
    事前に課題提示
    講義の1ヶ月前までに、ゲスト講師あるいは主任講師から課題が提示されます。課題は「物語の魅力を伝える」「読者を作品に没入させる」「ネットで拡散される作品を作る」など、講師によりさまざまです。第4期の課題は、こちらからご覧いただけます。
    webにてネーム提出
    制作コースの受講生は、各回の7日前までに、課題に沿ったネーム(上限16ページ)と内容に関するアピール文(200字程度)を提出します。ネームとアピール文は、所定のフォームより、専用ウェブサイトにアップロードします(ネームのファイル形式については別途指示します)。提出されたイメージとテキストは、受講生以外でもアクセスできる状態で公開されます。一般読者の反応は以下の選考・講評で考慮されます。
    授業にて5名赤入れ+上位3名選出
    主任講師によって、事前に優秀なネームが5つ選出されます。事前に選出された作品はゲスト講師のもとに送られ、授業内で講師による赤入れが行われます。授業では、講師の協議にもとづいて優秀なネームが3つ選出されます。ネームが選出された受講生は、完成稿提出時に授業内で講評を受けます。惜しくも選外となった他の受講生も、授業内での講評は確約されませんが、自由に完成稿を提出することができます。
    webにて完成稿提出
    授業内でネームが選出された3名は、次回授業の7日前までに、ネームにもとづいてペン入れした完成稿を執筆・提出します。この3名については、②のネーム提出と④の完成稿提出が同時並行の作業になります。
    授業にて完成稿の講評、配点(通常点+ひらめき点)
    前回の授業内で選出された3つのネームの完成稿は、授業内で講評が行われます。選外となった完成稿についても、ゲスト講師の選出により、授業内で講評を受けられる場合があります。講評ののち、講師の協議にもとづいて「通常点」が割り振られます。「通常点」の点数は全員を合計したものが、10点+(制作コースの受講生総数-その課題を提出した人数)になるように配分します。さらに、主任講師により、制作コースの全受講生を対象に「ひらめき点」が割り振られる場合があります。提出作の内容だけでなく、受講生それぞれの自己プロデュース性、活動の方向性、カリキュラム全体を通しての成長や課題への積極性も総合的に判断し、課題ごとに配分します。通常点とひらめき点を合計した点数は、最終選考において考慮の対象となります。

    以上のサイクルを繰り返すことで、受講生は「多様な市場の要請に応じてアイデアを生み出すプロット力」「アイデアを限られたページに配置するネーム力」「ネームを魅力的に提示するプレゼン力」「ネームを作品として完成させる画力」など、マンガ家としての基礎体力を確実に向上させることができます。

  • 講義・講評の模様は映像に記録し、後日、受講生向けの限定公開でウェブ上にアップいたします。本講座期間中はストリーミング配信で視聴し、復習することができます。やむを得ない事情で授業を欠席した場合にも、講義・講評の内容を確認することができます。
  • 「ひらめき」は、主任講師のさやわかによって、マンガ家になりたいひとのために多面的なサポートが行われる授業です。講義、個人面談、ゲスト講師をお招きしてのワークショップなどを通して、「どうすればマンガを描き続けられるのか」「編集者とどのようにコミュニケーションすればいいのか」「商業誌に持ち込むにはどうしたらいいのか」など、多くのマンガ家志望者が抱える悩みや疑問に答えていきます。
  • 最終講評会では「第5回 ゲンロンひらめき☆マンガ大賞」と題し、ひらめき☆マンガ教室第5期における最優秀賞作品を選考します。また審査には、多数の現役のマンガ編集者に配点に加わっていただきます。
  • 新型コロナウィルスの感染拡大が懸念される状況など、対面での授業が難しい場合、オンラインの講義・講評に切りかえることがあります。その場合には、すみやかに受講生のみなさんにお知らせをします。


2020年9月6日。第4期「ひらめきとは」。講師・米代恭(右)が受講生のネームに丁寧に赤を入れて指導。

LECTURERS

講師

さやわか

さやわか

1974年生まれ。ライター、物語評論家、マンガ原作者。〈ゲンロン ひらめき☆マンガ教室〉主任講師。著書に『世界を物語として生きるために』(青土社)、『僕たちのゲーム史』『文学の読み方』(いずれも星海社新書)、『名探偵コナンと平成』(コア新書)、編著に『マンガ家になる!』(ゲンロン、西島大介との共編)など。『スター・ウォーズ:ビジョンズ のらうさロップと緋桜お蝶』で脚本、『キューティーミューティー』『永守くんが一途すぎて困る。』(いずれも作画:ふみふみこ)でマンガ原作を手がける。
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センパイ・ゲスト講師

大井昌和|おおい・まさかず

第三回電撃ゲームコミック大賞銀賞
月刊電撃コミックガオ!にて『ひまわり幼稚園物語あいこでしょ』でデビュー。
主な作品は『ちぃちゃんのおしながき』『おくさん』『明日葉さんちのムコ暮らし』『ヒメコウカン』など。
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ゲスト講師

山口つばさ|やまぐち・つばさ

「アフタヌーン四季賞 2014年夏」佳作を受賞。現在『月刊アフタヌーン』にて『ブルーピリオド』を連載中。同作は、「第44回講談社漫画賞」総合部門賞、「マンガ大賞2020」大賞、「このマンガがすごい!2019」オトコ編4位、「TSUTAYAコミック大賞2018」ネクストブレイク部門大賞などを受賞。過去作に、新海誠原作『彼女と彼女の猫』。
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武富健治|たけとみ・けんじ

1970年生まれ。代表作『鈴木先生』『掃除当番(短編集)』『惨殺半島赤目村』「火花」(原作:又吉直樹)。最新作『古代戦士ハニワット』を漫画アクションにて連載中。
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師走の翁

師走の翁|しわすのおきな

成年向けのエロ漫画を描いて20数年。代表作は『シャイニング娘。』『ピスはめ!』『ヌーディストビーチに修学旅行で!』
最新作は『円光おじさん』その他各種イラストレーターとしても活躍、趣味のDJ活動で出演することもある。
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鶴谷香央理|つるたに・かおり

1982年富山県生まれ。2007年『おおきな台所』でデビュー、同作品で第52回ちばてつや賞・準大賞を獲得する。初めてのコミックス『メタモルフォーゼの縁側』で、宝島社 「このマンガがすごい!2019」オンナ編1位、「第22回文化庁メディア芸術祭」マンガ部門新人賞などを受賞。また同作品は、2022年初夏に実写化映画の公開を予定している。初連載作品の『don’t like this』もコミックス発売中。
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夢乃狸|ゆめのたぬき

成年向け商業誌でデビュー。同人誌なども並行して活動のち、2020年に週刊ヤングマガジンで「つむじまがり×すぷりんぐ」連載開始。その後読み切り作品など描きつつ、現在は秋頃から月刊連載と週刊連載開始に向け準備中。
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みずしな孝之|みずしな・たかゆき

漫画家。1991年『まんがスポーツ』にて『混セでSHOWTIME』でデビュー。主な作品は『いとしのムーコ』『いいでん!』『ササキ様に願いを』『幕張サボテンキャンパス』など。
講談社イブニングにて「きりもやびより」を連載中。
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山崎紗也夏|やまざき・さやか

1974年生まれ、栃木県出身。93年「ヤングマガジン増刊ダッシュ」にて『群青』でデビュー。代表作品に、『シマシマ』、『サイレーン』、『レンアイ漫画家』、『はるか17』(山崎さやか名義)、『マイナス』(沖さやか名義)などがある。最新作は『アンダーズ』(鈴木大介原作)。
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横山了一|よこやま・りょういち

漫画家。1978年、北海道生まれ。
2002年、「週刊ヤングマガジン」にて『熱血番長鬼瓦椿』でデビュー。
代表作に『戦国コミケ』、『息子の俺への態度が基本的にヒドイので漫画にしてみました。』、『北のダンナと西のヨメ』など。
きょうの横山家
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米代恭|よねしろ・きょう

1991年生まれ、東京都出身。美大在学中に描いた漫画がアフタヌーン四季賞で佳作受賞。大学を中退し、2012年に受賞作『いつかのあの子』で短編デビュー。同年、『おとこのことおんなのこ』で長編デビュー。2015年から2018年4月まで、SFと不倫をテーマにした『あげくの果てのカノン』を「月刊!スピリッツ」で連載。現在『往生際の意味を知れ!』を「週刊スピリッツ」で連載中。
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伊藤剛|いとう・ごう

1967年名古屋市生まれ。名古屋大学理学部卒。マンガ評論家。東京工芸大学マンガ学科教授、武蔵野美術大学非常勤講師。著書に『テヅカ・イズ・デッド ひらかれたマンガ表現論へ』(星海社新書)、『マンガは変わる』(青土社)など。共著書に『マンガを「見る」という体験―フレーム、キャラクター、モダン・アート』『マンガ研究13講』『マンガ視覚文化論』(いずれも水声社)などがある。2019年大英博物館マンガ展「The Citi exhibition Manga」学術協力。
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水上悟志|みずかみ・さとし

マンガ家。大阪府出身、1980年生まれ。2002年、ヤングキングアワーズ増刊号(少年画報社)に掲載された「弥一郎」でデビュー。同年ヤングキングアワーズ(少年画報社)にて初連載作「散人左道」を発表、以後同誌を中心に活躍する。代表作に「惑星(ほし)のさみだれ」、「スピリットサークル」、月刊コミックブレイド(マッグガーデン)ほかにて連載された「戦国妖狐」など。
2018年に放送されたTVアニメ「プラネット・ウィズ」では、シリーズ構成・ネーム・キャラクター原案を務めた。現在は少年画報社のヤングキングアワーズで「プラネット・ウィズ」マンガ版と持ち込み募集ページに自らの漫画家人生を振り返った「水上悟志のまんが左道」を連載し、またマッグガーデンのMAGCOMIでは「最果てのソルテ」を不定期連載中。画業20周年を迎えた2022年、7月より代表作「惑星のさみだれ」のTVアニメ放送が予定されている。
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ブルボン小林|ぶるぼん・こばやし

1972年生まれ。「なるべく取材せず、洞察を頼りに」がモットーのコラムニスト。2000年「めるまがWebつくろー」の「ブルボン小林の末端通信」でデビュー。現在は「朝日新聞」夕刊(関東、九州、北海道)、「女性自身」などで連載。小学館漫画賞選考委員。著書に『ジュ・ゲーム・モア・ノン・プリュ』(ちくま文庫)、『増補版ぐっとくる題名』(中公文庫)、『ゲームホニャララ』(エンターブレイン)、『マンガホニャララ』(文春文庫)、『マンガホニャララ ロワイヤル』(文藝春秋)など。【画:藤子不二雄Ⓐ】
ブルボン小林公式サイト
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山本侑里|やまもと・ゆり

1985年静岡県生まれ。秋田書店プリンセス・ボニータ編集部で少女漫画とBL作品の編集に携わる。主な担当作に「このマンガがすごい!2022」オンナ編にて第1位、「このマンガがすごい!2023」オンナ編・第6位、「マンガ大賞2022」第9位に選ばれた『海が走るエンドロール』(たらちねジョン)、2022年にTVアニメ化もされた『薔薇王の葬列』(菅野文)、「ちるちるBLアワード2020ディープ部門」第4位に選ばれた『同棲ヤンキー赤松セブン』(原作:SHOOWA、漫画:奥嶋ひろまさ)など。【画:たらちねジョン】

ひらめき☆マンガ教室とは

ひらめき☆マンガ学校ひらめき☆マンガ教室は、「ひらめき☆マンガ学校」の後継講座です。後者は、「誰でもマンガ家になれる」「マンガを描くのではない。そこにある何かを、そっとマンガと呼んであげればいい」をテーマに2009年より講談社BOXでスタートした実践的・実験的なマンガ創作講座でした。講師はマンガ家の西島大介および批評家のさやわか。ふみふみこ(『ぼくらのへんたい』)、谷川イッコ(『私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!』)、しまどりる(『レッドドラゴン』)、米代恭(『あげくの果てのカノン』)など多彩な才能を輩出し、また初期には今日マチ子や大谷能生も受講していました。2010年以降は独自の創作理論を擁するプロジェクトとして東京工芸大学やDOMMUNE、2.5D、日本SF大会など場所を問わず出張講義を開催。2009年から2010年の1学期、2学期に相当する講義内容は2冊の書籍としてまとめられています(講談社BOX刊)。

ゲンロンスクールの「ひらめき☆マンガ教室」は、ひらめき☆マンガ学校のこれまでの活動をリニューアルしつつ継続するものです。ネットを活用しつつ、多彩なゲスト講師による講義と講評をへて、新しいマンガ家を育成する講座を目指しています。

 

さやわか+西島大介編
「マンガ家になる! ゲンロン ひらめき☆マンガ教室 第1期講義録」

絵がうまいだけじゃダメ、マンガが描けるだけでもダメ、
マンガ家として本当に成功するための12人の人気作家が語るひらめき☆の技法。

マンガ原作者・批評家のさやわか、マンガ家の西島大介が主任講師をつとめ、ゲスト講師に、横槍メンゴ、TAGRO、こうの史代、武富健治、コヤマシゲト、江口寿史、田亀源五郎、師走の翁、今井哲也、横山了一、ヤマシタトモコ、伊藤剛、江上英樹、大井昌和が参加した「ひらめき☆マンガ教室」の模様を完全収録。業界騒然のマンガ家育成講義録!
ゲンロン 2018年11月25日刊行
試し読みはこちらから!

 

2021年5月8日。第4期「同人誌講評会」。左から、さやわか、大井昌和、武富健治。受講生が3チームに分かれて同人誌を制作。

 

受講生の声

※名前をクリックすると各受講生の作品ページをご覧いただけます。

くたくた(第4期受講生・ゲンロンひらめき☆マンガ大賞受賞)

ぼくは熱心な漫画ファンでも漫画家志望でもなかった。何を学びたいのかもよく分からないまま、漠然とした意欲だけでひらめき☆マンガ教室に通い始めた。でも漠然としていたからこそ、ここに通って良かったと思う。ひら☆マンは漫画と自分の関係を学べる場所だった。自分は何がしたいのか、誰のためになるのか、なぜ「漫画」なのか、描き続けるべきなのか。この根本的で厄介な疑問をごまかせないのがひら☆マンで、考えるべきことを教えられた1年だった。なにより「答え」が出ない間も課題が出る。描いて講評を聞けば自ずと考える。受講前と比べると、漫画のみならず、いろんなものを見る方法が変わったなと思う。変わってみたい人におすすめ。

片橋真名(第4期受講生・優秀賞受賞)

この教室は、作品がWEBにアップされ、講義が配信されるという、一般的な漫画教室よりも外に開かれている場だと思います。それゆえに、時には自分の作品に対する厳しいコメントを目にし、初めは「いや、この人向けに描いたわけじゃないしな」と目を背けていました。しかしそれなら、自分は誰を楽しませたくて漫画を描いているのでしょう。その答えを持っていないことに気付けたこと、そして講義を通じて自分が目指す方向を明確にできたことは、大きな収穫でした。今、私は受講中に持ち込んだ漫画誌とお仕事をさせてもらっています。まだまだ未熟者ですが、これからもひらマンでの数々の学びを忘れずに、面白い漫画を描いていきたいです。

コバヤシ(第4期受講生・優秀賞受賞)

僕がひらマンに入ったのは、素直にいえば読者が欲しかったからです。ひとりで漫画を描いて発表したとして、誰にも読んでもらえなかったらどうしようという不安がありました。
ひらマンでは主任講師のさやわかさんはもちろん、ゲスト講師の方、同期や聴講生、外部の方まで、いろんな方が自分の漫画の読者になって講評や感想をくださいます。
褒めていただけると自信がつくし、想定外の観点からの意見をいただくことも多く、視野を大きく広げるきっかけにもなりました。
学生時代帰宅部だった自分にとっては、10年遅れで部活をやっているような気分でした。きついときもあったけど、楽しかったです。
1年間本当にありがとうございました!

motoko(第4期受講生・選考委員特別賞 武賞(武富健治賞)受賞)

私は受講前は、漫画を人に見せられませんでした。
最初に見せた人に否定されたら、もう二度と漫画を描けなくなるだろうなと思ったからです。

過去のひら☆マンの動画を見て、ここは誰かの好き嫌いで評価される場所じゃない。自分がやりたいことを尊重して導いてくれようとしているのかも。と思って、えいやと受講を決めました。

受講して徐々に、さやわか先生だけでなく他の先生や受講生を信頼できるようになり、視野が広がってきて、人に見てもらうことが怖くなくなってきました。絶望する度に希望をもらい、描き続けることができました。

漫画を見てもらう最初の場所をここにして本当によかったと思っています。

こぐま あや(第4期受講生・選考委員特別賞 さやわか賞受賞)

漫画を描こう!と筆をとっても「こんな拙い絵で読む人がいるか?そもそもこの話は面白いのか?」と様々な疑問が浮かび、最後まで描くことが出来ずにいました。
ひらめき☆マンガ教室では初回から漫画を1本完成させることが課題です。こんな漫画教室はあまりないと思いますが、スタートしてたった1ヶ月で長年達成できなかった目標がクリアできました。『漫画は完成させて初めて上手くなる』、これはこの教室で学べる最も基本の部分です。他に教わることも全て理に適った教えばかりです。
私は自分の様に『描かないための言い訳が上手な人』にほどひらマンをオススメします。あなたの「でも・だって」に必ず理論的な答えが返ってくるので、あとは描くしかなくなるからです。
この教室で過ごした1年は人生で最も濃く有意義な1年だったと感じています。

SCHEDULE

スケジュール

 

日程 テーマ 1限目 2限目 3限目 講師
さやわかより課題の提示
4月9日(土) ひらめき1
導入
13:00-14:00
ガイダンス
14:15-17:00
イントロダクション
さやわか
4月10日(日) ひらめき2
ひらめきとは
13:00-14:00
講義
14:15-15:45
課題1・ネーム講評
16:00-17:00
課題1・ネーム講評
山口つばさ・さやわか
5月7日(土) 着想1
マンガで伝える
13:00-14:00
講義
14:15-15:45
課題2・ネーム講評
16:00-17:00
課題1・完成稿講評
武富健治・さやわか
6月11日(土) 着想2
画面を作る
13:00-14:00
講義
14:15-15:45
課題3・ネーム講評
16:00-17:00
課題2・完成稿講評
師走の翁・さやわか
6月12日(日) ひらめき3
キャラクターの作り方
15:00-18:30
講義・ワークショップ
大井昌和・さやわか
7月9日(土) 着想3
キャラクターを作る
13:00-14:00
講義
14:15-15:45
課題4・ネーム講評
16:00-17:00
課題3・完成稿講評
鶴谷香央理・さやわか
7月10日(日) ひらめき4
振り返り①
15:00-16:00
講義
16:15-18:30
個別指導
さやわか
8月6日(土) 展開1
感情
13:00-14:00
講義
14:15-15:45
課題5・ネーム講評
16:00-17:00
課題4・完成稿講評
夢乃狸・さやわか
8月7日(日) ひらめき5
企画の作り方
15:00-18:30
講義・ワークショップ
大井昌和・さやわか
9月3日(土) 展開2
演出
13:00-14:00
講義
14:15-15:45
課題6・ネーム講評
16:00-17:00
課題5・完成稿講評
みずしな孝之・さやわか
9月17日(土) 合同授業
大森望 SF創作講座
× ひらめき☆マンガ
教室
13:00-18:00
講義・ワークショップ
小川ゆきみ・大井昌和・
大森望・さやわか
10月1日(土) 展開3
発想の力
13:00-14:00
講義
14:15-15:45
課題7・ネーム講評
16:00-17:00
課題6・完成稿講評
山崎紗也夏・さやわか
10月2日(日) ひらめき6
振り返り②
15:00-16:00
講義
16:15-18:30
個別指導
さやわか
11月5日(土) 応用1
ネット
13:00-14:00
講義
14:15-15:45
課題8・完成稿講評
16:00-17:00
課題7・完成稿講評
横山了一・さやわか
11月27日(日) 中間発表 同人誌の制作・販売(課題9) 米代恭・大井昌和・
武富健治・さやわか
12月10日(土) 応用2
共感の力
13:00-14:00
講義
14:15-15:45
課題10・ネーム講評
16:00-17:00
課題10・ネーム講評
伊藤剛・さやわか
12月11日(日) ひらめき7
振り返り③
15:00-16:00
講義
16:15-18:30
個別指導
さやわか
1月14日(土) 応用3
総合性
13:00-14:00
講義
14:15-15:45
最終課題・ネーム講評
16:00-17:00
課題10・完成稿講評
水上悟志・さやわか
2月18日(土) ひらめき8
振り返り④
13:00-14:00
講義
14:15-17:00
個別指導
さやわか
3月11日(土) 第5回 ゲンロン ひらめき☆マンガ大賞選考会(最終講評会) 武富健治・ブルボン小林・
山本侑里・さやわか

感染症の流行などやむを得ない事情により、日程を変更したり、一部の講義をオンラインで行う場合がございます。その際はすみやかにご連絡を差し上げます。


2021年8月28日。第4期「最終講評会」。左から、さやわか、武富健治、ブルボン小林、金城小百合。7時間を超える白熱の講評が行われた。

WORKS

卒業生の主な活躍

 

氏名 賞・活動 Twiter
こぐまあや 第4期 グランドジャンプ漫画賞 「第19回 R30漫画賞」で「佳作」受賞(『風鈴の人』) @kgmnomarch
片橋真名 第4期 第24回ウィングス・マンガ大賞で「奨励賞」受賞(『僕だけのひみつ』) @manakataha
清水しの 第4期 新潮社より単行本が発売(『オオカミ部下くんとヒツジ上司さん』) @doro10mizu
ハミ山クリニカ 第3期 ぶんか社より単行本が発売(『汚部屋そだちの東大生』) @kllinika
kubota 第3期 「good! アフタヌーン」にて連載開始(久保田之都『週末芸人』) @kubota0612
由田果 第3期 「週刊少年サンデー」にて短期連載(『義父のプリズム』) @ytkcchi
暮介 第3期 第354回スピリッツ賞で「奨励賞」受賞(『不破さんと私』) @fummr
拝島ハイジ 第3期 「くらげバンチ」に読切掲載(『さよなら蒙古ひだ』) @heidimaheidi
景山五月 第3期 「ねこぱんち」にて連載開始(『黒猫の〇〇ごっこ』)
タケチイチコ 第3期 「週刊漫画TIMES」に読切掲載(「やっぱり顔が好き?」) @takechi1ko
ときところ 第3期 comic picnより単行本が発売(BANG「RIVER in ME』) @tokitokor
五月十三日 第3期 「少年ジャンプ+」に読切掲載(『賢者の時間』) @Tomika_Satuki
静脈 第3期 「少年ジャンプ+」に原作を担当する読切掲載(作画:依田瑞稀『ハイパーハードスペシャルミッション』) @joumyakun
辻恵 第2期 「月刊コミックビーム」にて短期連載(『ジャガイモ畑の子どもたち』) @_slice007_9
富田童子 第2期
聴講生
Cannaより単行本が発売(『BOYS OF THE DEAD』)、「週刊漫画ゴラク」にて作画を担当する連載開始(原作:都伊カオル『戸村助教授のアソビ』) @TomitaDouji


2020年11月7日。第4期「着想2 画面を作る」。講師・師走の翁(中央)の質問に答える受講生。

APPLICATION

募集概要

定員

制作コース 30名
聴講コース 15名

※通年での募集となります。
※先着順での受付となります。定員に達し次第、受付を締め切らせていただきます。
応募状況により、定員は若干名増えることがあります。

募集期間

2022年1月22日(土)− 2022年3月1日(火)

制作コース 受講料

330,000円(税込)同人誌制作費・同人誌販売経費・修了作品選考料を含む
※ゲンロン友の会第12期会員および、過去にひらめき☆マンガ教室を受講された方は割引が適用されます。割引金額は5,000円です。割引の併用はできません。

聴講コース 受講料

165,000円(税込)
※聴講コースは、各回の講義を会場で聴講することができますが、課題を提出したり、講評を受けたりすることはできません。最終講評会についても同様です。
※ゲンロン友の会第12期会員および、過去にひらめき☆マンガ教室を受講された方は割引が適用されます。割引金額は5,000円です。割引の併用はできません。

お申込み

ゲンロン ひらめき☆マンガ教室の受講を希望される方は、受講規定をお読みになってから、下記リンクよりゲンロンショップの申込み商品をご購入ください。
銀行振込をご希望の方は、商品を注文後、1週間以内に受講料全額(消費税込)をご入金ください。入金が確認でき次第、手続き完了となります。振込手数料は申込み者の負担とさせていただきます。
クレジットカードでの決済を希望する方は、ゲンロンショップの指示にしたがい、手続きを終えてください。決済終了が確認でき次第、手続き完了となります。
どちらの場合も、入金が確認されない場合は、申込みはキャンセルとさせていただきます。
定員に達し次第、募集は締め切らせていただきます。

開講までの流れ

授業開始日は4月9日(土)です。事前にメールにて初回授業のご案内を差し上げます。

受講規定

受講資格 ゲンロン ひらめき☆マンガ教室の受講資格に、年齢、性別、国籍、学歴、活動歴の制限はありません。ただし、未成年のかたは一部の授業への参加をご遠慮いただく場合がございます。
使用言語 授業は日本語で行われます。
授業期間 授業期間は2022年4月から2023年3月の1年間です。
受講手続 ゲンロンショップより申込みを行ったのち、受講料の納入が確認された時点で受講手続きが完了するものとします。受講手続は申込み順で行われます。また、受講の申込みをもって本受講規定に同意したとみなされるものとします。受講手続き完了時にはメールで連絡いたします。
定員 定員は正規受講生30名、聴講生15名です。ただし、応募数が最小人数に満たないときは開講しない場合があります。応募状況により、定員は若干名増えることがあります。最小人数は別途告知いたします。
スケジュール 授業日・授業時間は別途ウェブサイトに明示いたします。
撮影・放送 授業の一部はネットで期間限定で中継されることがあります。受講者には、欠席時自習や復習のため、受講期間のあいだ有効な視聴権限を付与します。ゲンロンは記録および広報のため、授業風景を予告なく静止画あるいは動画で撮影することがあります。撮影を希望しない受講生はその場で、あるいは事前に必ず申し出てください。
メーリングリスト 授業についての連絡は、公式メーリングリストを用いて行います。公式メーリングリストには、特にお申し出のない限り、お申し込み時のメールアドレスを登録いたします。お申し込み時のメールアドレスとは別のアドレスの登録を希望される場合は、その旨あらかじめご連絡ください。
受講料
    • 金額
      受講料は別途ウェブサイトに明示いたします。制作コースの受講料には、同人誌即売会参加費・同人誌制作費・修了作品選考料が含まれます。
    • 納入方法
      受講料は、現金、銀行振込、所定のクレジットカードのいずれかにて、全額を一括でお支払いください。
    • 割引
      申込み時点でゲンロン友の会会員の方、もしくは過去にひらめき☆マンガ教室を受講された方は、受講料の割引が適用されます。割引額は5000円になります。割引の併用はできません。
    • 返金
      納入された受講料はいかなる事情があっても返金いたしません。ただし、主催者・講師の事情で授業が中止になった場合はそのかぎりではありません。
    • 分納
      分納は受け付けておりません。ただし、クレジットカード利用の場合は、クレジットカード会社の規約にしたがった分割払い等が可能な場合があります。詳細はクレジットカード会社にお問い合わせください。
在籍証明 教程の3分の1以上を欠席した場合は、在籍したと認められない場合があります。
誓約書 初回授業までに、受講規定を遵守する誓約書をご提出いただきます。誓約書をご提出いただけない場合、授業に参加することができません。
バリアフリー 障害のある方の受講については事務局にお問い合わせください。
注意事項
  • 自己の受講資格および在籍資格を第三者に譲ることは、いかなる場合も認められません。
  • 設備・機材を破損する、授業を妨害する、講師・スタッフの中傷を行う、営業を妨害する、受講期間中に知り得た個人情報や機密情報を開示・漏洩するなど、当社に不利を及ぼす行為をした生徒は、当社の判断により除籍・退学となる場合があります。その場合も受講料の返金は行いません。
  • 授業中および、授業場所での違法行為はいかなる場合も認められません。違法行為を行った生徒は然るべき処置を受けるとともに、当社の判断により除籍・退学となる場合があります。
  • ゲンロン ひらめき☆マンガ教室は学校教育法が定める学校や各種学校ではありません。

申し込みフォーム

受講受付は終了いたしました。

お問い合わせ

ゲンロン 担当 堀内
info[at]genron.co.jp